研究者業績

酒井 博章

サカイ ヒロアキ  (Hiroaki Sakai)

基本情報

所属
大阪産業大学 経営学部経営学科 准教授
学位
Doctor of Economics(Nagoya City University)
博士(経済学)(名古屋市立大学)

研究者番号
00448721
J-GLOBAL ID
201801020351569688
researchmap会員ID
7000023036

論文

 9
  • 酒井博章
    日本産業科学学会研究論叢 22 67-75 2017年3月  査読有り
    本研究では、拙文「2者競争においてどのような価格プロモーションが望ましいか−内的参照価格と動的なブランド・ロイヤルティを仮定した消費者行動を前提としたシミュレーション-」で行ったシミュレーションモデルを発展させた。消費者に関する仮定は変更せず、先発企業の戦略を変更した。具体的には先発企業がSTP戦略(Segmentation,Targeting,Positioning)を行った場合で、後発参入企業の価格プロモーションを仕掛けてきたときに、先発企業が追随すべきかを分析した。 本研究結果より、先発企業がSTP戦略を行い、かつマーケット支配度が高い場合は、たとえ顧客のブランド・ロイヤルティが移ろいやすいとしても、先発企業は後発参入企業の値引攻勢に応じる必要がなく、様子見していても高い収益が維持できることがわかった。
  • 酒井博章
    日本産業科学学会研究論叢 (21) pp.23-31(9頁) 2016年3月  査読有り
    本研究では、内的参照価格と動的なブランド・ロイヤルティを持つ消費者に対する価格プロモーションの収益への効果を、新規参入企業と既参入企業の競争状況を設定したシミュレーションにより分析した。 本研究結果はより次の点が示唆された。先発企業の「ロイヤルティの高い顧客数が小さく、マーケット支配度が低い」または「顧客のブランド・ロイヤルティが移ろいやすく、後発参入企業へ流れやすい」というように顧客の数、または顧客の特質の面で先発企業が盤石でないとき、後発参入企業は追随を受けても高い値引頻度で攻勢を掛けることが望ましい。先発企業は、同様に盤石でないとき、先発企業への追随戦略をすることが望ましい。
  • 酒井博章
    日本産業科学学会研究論叢 (20) pp.53-59(8頁) 2015年3月  査読有り
    "本研究では、内的参照価格と静的なブランド・ロイヤルティを持つ消費者に対する価格プロモーションの収益への効果を、新規参入企業と既参入企業の競争状況を設定したシミュレーションにより分析した。 本研究結果は、ゲーム理論が導く結論よりも中庸で現実的な示唆を与えている。結果より、示唆される点は、①値引率に関しては競争相手の顧客がブランド・スイッチしうる大きさが望ましい、②値引頻度に関しては、後発参入企業は値引きを常に仕掛けずに適切な頻度で行うべきである、③先発参入企業は直ぐに相手の値引きに応じるのではなく、マーケットにいる自社顧客の割合に合わせて追随すべきかどうかを決定すべきである、の3点である。 "
  • 酒井博章
    日本産業科学学会研究論叢 (19) pp.29-36(8頁) 2014年3月  査読有り
    本研究では、顧客の内的参照価格(値ごろ価格)の操作的概念の違いに着眼し、その違いが価格プロモーション(値引き)の効果に対し、どのような影響をもたらすかをシミュレーションにより調査した。 製品関与が低い場合、顧客は前回購買価格や多頻度価格を用いるとして分析した。製品関与が高い場合、顧客は最低提示価格や一定期間の平均価格を用いるとして分析した。感度分析の結果より、顧客の製品関与が低い場合は、値引き頻度を少なめにして、値引き率を低くする方が、収益機会損失が小さくなり、収益額が高くなることが分かった。顧客の製品関与が高い場合は、値引き頻度を高めにして、値引き率を低くする方が、販売機会損失が小さくなり、収益額が大きくなることがわかった。
  • 酒井博章, 佐野薫
    日本産業科学学会研究論叢 (18) pp.31-38(8頁) 2013年3月  査読有り
    本研究では、スーパーマーケットを想定した店舗内で、供給体制が変化せずとも風評により品切れが起きるプロセスをエージェントベース・シミュレーションにより行った。そして品切れが起きる原因を①プライミング効果による自己認識のない購買行動、②複数個購買による自己認識のある買い溜め行動の2つの観点から検証した。そして、対象商品を高回転商品と低回転商品に分けて感度分析を行った。感度分析の結果より、高回転商品は複数個購買による品切れが大きく作用し、低回転商品はプライミング効果による購買が品切れに大きく作用していることが分かった。そこで品切れ抑制策として、高回転商品については購買個数を制限し、低回転商品については購買者の不安を煽るような報道を抑制して先行刺激を弱めることを提案した。 共著者:酒井博章、佐野薫 担当部分:研究デザイン、モデル構築、感度分析(予備分析)、1・2・3章担当
  • 松野光範, 佐野薫, 酒井博章
    大阪学院大学経済論集 26(2) 135-154 2012年12月  査読有り
    本研究では、ボランティア組織の維持・存続のため、スポーツボランティア組織で働く成員を調査・分析して、その動機づけ要因を探り、その成員に適したインセンティブ策を提案した。対象はコンサドーレ札幌スポーツボランティア組織である。所属期間を従属変数として回帰分析を行った結果、男性はボランティア組織に所属することで新たな人間関係構築とコンサドーレ札幌への貢献を望んでいることが分かり、女性はコンサドーレ札幌への貢献意欲が強い動機づけ要因であることが分かった。そこで、男性に対してはインフォーマルな会合をセッティングして触れ合いを高めさせ、女性に対しては成果のフィードバックや責任ある業務を任せることで貢献感を実感させて、動機づけを維持すべきことを提案した。 共著者:松野光範、佐野薫、酒井博章 担当部分:回帰分析(佐野氏と共同で担当)、1・2・4.2・5章担当
  • 酒井博章
    名古屋市立大学 (博士論文) 2006年9月  査読有り
    1章は序章である。2章・3章では新製品の普及を、マクロ的シミュレーションであるシステム・ダイナミックスとミクロ的シミュレーションであるエージェントベース・モデルでモデル化し、それぞれ感度分析を行った。さらに、これらのマクロ的・ミクロ的シミュレーションを相補的に活用し、総合的に現象を分析することの必要性を提案した。4章では、筆者が取ったアンケートデータを基に因子分析を行い、新製品の対象顧客カテゴリーの性質を実証した。5章は総括である。新製品の普及のためには、異なる顧客カゴリーそれぞれに合わせたマーケティングを行うこと、製品サポート向上により顧客テ満足度を高めて、異なるカテゴリー間での正の口コミを促進させることが重要であることが示唆された。
  • 酒井博章
    名古屋市立大学(修士論文) 2003年3月  査読有り
    本研究では、企業が新製品を市場に投入した際にとるべきマーケティング戦略を、新製品普及モデルの1つであるNon Uniform Influenceモデルを利用して考察した。 データは機会統計年報にある7製品を利用した。分析結果より、商品投入直後から暫くはイノベータ顧客を重視してアフターサービスを充実させることで満足度を高め、潜在顧客への口コミを促すことが望ましく、普及がある程度進んでからはマジョリティ顧客を重視して広告を行い、商品認知を高めるのが望ましいことが導かれた。

MISC

 7
  • 河合勝彦, 屋市立大, 酒井博章
    日本情報経営学会2007年第55回全国大会予稿集 pp.141-144(4頁) 2007年11月  
  • 酒井博章, 河合勝彦
    経営情報学会2006年秋季全国大会研究大会予稿集 pp.84-87(4頁) 2006年11月  
  • 酒井博章, 河合勝彦
    名古屋市立大学経済学会オイコノミカ 43(2) pp.1-16(16頁) 2006年6月  
    本研究では、新製品の対象顧客カテゴリーが変遷する際に売上が下がる現象であるキャズムをエージェントベース・モデルによってモデル化して分析し、その発生を抑制する方法を提案した。感度分析の結果より、異なる対象顧客カテゴリー間での口コミが少ないこと、マジョリティ顧客が新製品の利用によりソリューションを得られないことが、キャズム発生原因であることを発見した。従って、対象顧客カテゴリー間での口コミ促進のためのコミュニティサイト運営や、マジョリティ顧客へのソリューション提供のためにホールプロダクト(Whole Product)を供給することがキャズムの抑制に繋がることを提案した。 共著者:酒井博章、河合勝彦 担当部分:分析、1・2・4・5章担当
  • 酒井博章, 河合勝彦
    オフィス・オートメーション学会経営情報学会2006年合同・全国研究大会予稿集 pp.362-365(4頁) 2006年6月  
  • 酒井博章, 河合勝彦
    桃山学院大学 総合研究所紀要 31(3) pp.115-135(21頁) 2006年3月  
    本研究では、複数の新製品普及モデルをシステム・ダイナミックスと呼ばれるシミュレーションモデルで再構築し、感度分析を行った。感度分析の結果より、広告の影響のみによる購買行動よりも、購買者と非購買者の接触、すなわち口コミによる購買行動を促進させた方が、より早く、そして安定的に新製品を普及させられることが分かった。従って、広告等によって高い認知度を保ちつづけるよりも、新製品の品質向上やサポート等のサービス向上によって顧客満足度を高め、口コミ効果を高めることが、普及促進のために重要であることが示唆された。 共著者:酒井博章、河合勝彦 担当部分:システム・ダイナミックスでのモデル化、分析及び考察、執筆全般担当

講演・口頭発表等

 20

所属学協会

 3

共同研究・競争的資金等の研究課題

 1

研究テーマ

 1
  • 研究テーマ
    消費者による愛着低下要因とそのプロセス
    研究期間(開始)
    2016/01/01