西澤 宏員
交通学研究 66 47-54 2023年3月31日 査読有り
本稿では、安全への取組として浸透しつつあるSafety-ⅠとSafety-Ⅱをsharp endの視点から考察し、問題を整理する。まず、Safety-ⅠとSafety-Ⅱについて歴史的背景を踏まえて解説する。次に、blunt endの指示がsharp endのパフォーマンスに与える影響を新たに作成した簡単なモデルを用いて分析する。そして、blunt endの指示の矛盾やリソース不足によりsharp end がパフォーマンスの調整を強いられていることから、それを引き起こすblunt end内での不十分な合意がsharp endから見た現状の安全マネジメントの問題であるとの結論を得た。