竹田 和真, 武田 重昭, 加我 宏之, 増田 昇
都市計画論文集 50(3) 1106-1113 2015年10月25日 査読有り筆頭著者
全国の都道府県営都市公園を対象に指定管理業務の年度評価の実態を調査し、年度評価の際に用いられる評価項目と都市公園の種別との関係性を明らかにすることによって、都市公園の特性に応じた指定管理業務の評価の課題を探った。結果、行政が設定する都市公園の指定管理業務の年度評価の項目は、公の施設全般に共通する項目が中心となっている。一方、特に、造園系法人が代表団体を務める広域公園の管理では、年度毎の評価項目の設定の有無に関わらず、「植物管理」、「市民参加」、「地域連携」といった都市公園の質を左右する事項に積極的に取り組まれ、年度評価に用いられる項目と指定管理者が評価してもらいたい項目とに差異が生じていることが明らかとなった。今後の業務評価においては、「植物管理」の客観的な質的評価手法の確立、「市民参加」、「地域連携」といった都市公園が担うべき重要な役割の評価の項目としての位置づけが課題である。