研究者業績

山下 典彦

ヤマシタ ノリヒコ  (Yamashita Norihiko)

基本情報

所属
大阪産業大学 工学部都市創造工学科 教授
学位
博士(工学)(京都大学)

研究者番号
90283621
J-GLOBAL ID
200901065551932012
researchmap会員ID
1000243148

学歴

 1

論文

 41
  • 山下典彦, 久保田晃平, 宮脇幸治郎
    Kansai Geo-Symposium 2023論文集 63-68 2023年11月  査読有り
    一般的にT型橋脚を対象とした動的解析では,橋軸方向と橋軸直角方向の異なる慣性力作用位置を考慮した上で上部構造,下部構造の梁部及び柱部の一部を1質点としてモデル化し計算を行うが,橋軸直角方向に幅員が広い場合は,上部構造によるロッキング振動の影響を無視できなくなり,それらを多自由度系で表現する必要があると考えられる。T型橋脚における研究は,横井らが動的載荷実験を通じて上部構造のロッキング振動から生じる回転モーメントを検討し,梁下端位置の曲げモーメントが降伏曲げモーメントの8割程度増加することを示している。さらに,阿部らは,偏心の影響を考慮した弾塑性動的解析を行い,残留応答が偏心の方向に増大することを明らかにしている。しかしながら,1自由度系に対して検討されたものであり,直接基礎を有する多自由度系モデルでは検証していない。 本研究では,直接基礎で支持されたT型橋脚を上部構造によるロッキング振動の影響を考慮した5自由度系のスウェイ・ロッキングモデルで表現し運動方程式を導出する。そして,上部構造によるロッキング振動の非線形復元力特性が明らかでないので,永田らがレベル1として用いている加速度波形を入力して得られた線形応答の最大値を降伏変位とし,非線形応答解析の結果から,上部構造のロッキング振動が直接基礎の応答に与える影響について検討する。
  • 山下典彦, 久保田晃平, 宮脇幸治郎, Phang Yu Jun, 小南完
    Kansai Geo-Symposium 2022論文集 245-250 2022年11月  査読有り
    2017年度版の道路橋示方書では,直接基礎の鉛直荷重に対する支持の照査の方法が見直されている。しかしながら,経験的に常時・レベル1地震時に対し適切な設計がなされれば,レベル2地震時にも橋の性能に影響を与える過大な残留変位は生じないと考えられていることから,直接基礎の大変形挙動に関する新たな知見をもとに,レベル2地震時における直接基礎の安定照査について検討が望まれている。そこで本研究では,直接基礎で支持されるRC橋脚を3自由度系のスウェイ・ロッキングモデル(以下,SRモデル)で表現し,回転地盤ばねを鉛直地盤ばねに置き換えることで,浮き上がり機構をMechanicalモデルによって表現する。そして,非線形地震応答解析を行うことで埋戻し土を考慮した直接基礎の浮き上がり・滑り現象が地盤ばねのエネルギー収支に与える影響について検討する。
  • 山下典彦, 久保田晃平, 宮脇幸治郎
    Kansai Geo-Symposium 2021論文集 175-180 2021年11月  査読有り
    2017年度版の道路橋示方書では,直接基礎の鉛直荷重に対する支持の照査の方法が見直されている。しかしながら,経験的に常時・レベル1地震時に対し適切な設計がなされれば,レベル2地震時にも橋の性能に影響を与える過大な残留変位は生じないと考えられていることから,直接基礎の大変形挙動に関する新たな知見をもとに,レベル2地震時における直接基礎の安定照査について検討が望まれている。そこで本研究では,直接基礎で支持されるRC橋脚を3自由度系のスウェイ・ロッキングモデルで表現し,回転地盤ばねを鉛直地盤ばねに置き換えることで,浮き上がり機構をMechanicalモデルによって表現する。そして,非線形地震応答解析を行うことでRC橋脚や埋戻し土が直接基礎の浮き上がりに与える効果について検証する。
  • 山下典彦, 宮脇幸治郎, 井口海都
    土木学会論文集A1(構造・地震工学) 76(4) I_774-I_786 2020年9月  査読有り
    兵庫県南部地震以降,上下動が大きい地震動が観測され,それに起因すると思われる被害事例が存在するようになった.本研究では,この上下動が水平動に与える影響を調べるために,パラメータ励振の効果を上部構造物に曲げせん断型のはり要素でモデル化し,水平,鉛直及び回転の地盤ばねと剛体基礎に支持される基礎-地盤系の動的相互作用を考慮することで上部構造物は線形,地盤ばねは非線形モデルで解析を行った.そして,上下動やパラメータ励振の有無及び3つの地盤ばねの非線形特性が上部構造物の水平と上下の振動特性や擬似ADRS図に及ぼす影響について検討した.
  • 山下典彦, 宮脇幸治郎, 井口海都
    Kansai Geo-Symposium 2019論文集 263-268 2019年11月  査読有り
    一般に水平・上下動同時入力の応答計算は,水平動と上下動の応答計算を別個に行い,それらを合成することにより行っている.本研究では,道路橋の全体系を対象に,パラメータ励振の効果を上部構造物に曲げせん断型のはり要素でモデル化し,水平,鉛直及び回転の地盤ばねと剛体基礎に支持される基礎-地盤系の動的相互作用を考慮することで非線形地震応答解析を行い,上下動やパラメータ励振の有無及び3つの地盤ばねの非線形特性が上部構造物の水平と上下の振動特性,さらには地盤変形によって生じる基礎の応答が上部構造物の応答に及ぼす影響について検討を行った.
  • 山下典彦, 甲田啓太, 宮脇幸治郎
    土木学会論文集A2(応用力学) 73(2) II_801-I_812 2018年1月  査読有り
    高度経済成長期に全国で大量に整備された道路橋の経年劣化を適切に評価することは維持管理や想定される大規模な地震に対して必要な耐震性能を把握する上で非常に重要である.本研究では,単柱RC橋脚を対象とし道路橋示方書耐震設計編(H24年版)で耐震設計を行い,柱基部でのM-θ関係を用いた回転1自由度系(近似,厳密(P-Δ効果考慮))の絶対応答加速度波形のウェーブレット変換から,残留変位に着目し,変位及びウェーブレット係数の増分の相関性をパルス地震動ごとに分析した.そして,時間軸上でウェーブレット係数と構造物の損傷の相関性を調べるために,時刻歴SI値及び時刻歴FSI値との関係を検討した.
  • 山下典彦, 甲田啓太, 宮脇幸治郎
    Kansai Geo-Symposium 2017論文集 114-119 2017年10月  査読有り
    ウェーブレット変換は,動的な周波数に関わる解析手法においてフーリエ変換に加えて,周波数-時間の特性を同時に把握できることから多く用いられるようになってきている.本研究では,直接基礎を有するRC橋脚を基礎-地盤-構造物系の3自由度系SRモデルで表現し,基礎底面のせん断ばねに滑り・剥離現象を考慮した非線形応答解析を実施した.そして,上部質点から観測される絶対応答加速度と入力地震動に着目し,それらから基礎底面の滑りや剥離現象による特異抽出が可能であるか検討した.
  • 山下典彦, 高田光, 甲田啓太, 宮脇幸治郎, 大西祐哉
    Kansai Geo-Symposium 2017論文集 120-125 2017年10月  査読有り
    平成7年兵庫県南部地震以降,非線形領域での動的相互作用を設計体系に導入する必要性が指摘されている.本研究では,ケーソン基礎を有するRC橋脚を,上部1自由度及び剛体基礎の並進と回転の2自由度からなる,3自由度系として解析モデルを構築した.その際,上部質点に生じる地震時慣性力に着目し,橋脚の回転中心位置が異なる2ケースの解析モデルにおける非線形応答解析結果から各ケースの挙動を分析した.そして,基礎の埋設深さの違いや側面地盤が橋脚の動的挙動と損傷に及ぼす影響を検討した.
  • 甲田啓太, 山下典彦, 宮脇幸治郎
    コンクリート工学年次論文集 39(2) 697-702 2017年6月  査読有り
    兵庫県南部地震以降,性能照査型耐震設計の考え方が取り入れられており,許容塑性率を議論することは非常に重要な要素となっている.本研究では,道路橋を1自由度系にモデル化し,卓越周期の異なる入力地震動を用いた非線形応答解析から,地震動の周期特性が必要強度と残留変位比の関係に及ぼす影響を調べ,道路橋示方書耐震設計編(H24年版)における残留変位の照査が3重応答スペクトルを用いて行えることを提案し,耐震設計への適用性について考察した.
  • 山下典彦, 前川広基, 宮脇幸治郎, 太田充紀, 三浦輝之
    土木学会論文集A1(構造・地震工学) 72(4) I_842-I_855 2016年5月  査読有り
    本研究では,3種類の単柱矩形RC橋脚を対象とし道路橋示方書耐震設計編(H24年版)で耐震設計を行い,得られた柱基部でのM-φ関係を回転1自由度系の曲げモーメント‐回転角に適応し,離散ウェーブレット変換及びウェーブレットスペクトルにより加速度応答波形の特徴抽出を行った.さらに,ウェーブレット変換と経年劣化との関係を調べるために,残留変位に着目し,変位及びウェーブレット係数の増分の相関性を検討した.
  • 山下典彦, 島袋武
    土木学会論文集A1(構造・地震工学) 70(4) I_1144-I_1154 2014年7月  査読有り
    現在,地震外力や経年劣化によって低下した土木構造物が有する残存耐震性能を定量的に評価する手法が必要となっている.そこで本研究では,構造物の耐震性能の定量的な評価が可能な損傷度指標を,外力を受けた構造物に残存する耐震性能を評価する耐震性能残存率へ導入し,弾塑性地震応答解析を行った.その結果から,損傷度指標を用いた耐震性能評価の妥当性や損傷度指標を算出するためのパラメータが耐震性能残存率の値に及ぼす影響を検討した.
  • 山下典彦, 藤田麗, 島袋武, 原田隆典
    土木学会論文集A1(構造・地震工学)(地震工学論文集第31-b巻) 67(4) I_470~I_478 2012年7月  査読有り
    P-Δ効果を考慮した回転1自由度モデルや一般的な水平1自由度モデル,それらに直接基礎をモデル化した3自由度モデルを用いて,神戸海洋気象台の実地震動と単純化した矩形波で弾塑性地震応答解析を行った.そして,上部構造物の周期と高さが塑性率や片寄り係数へ与える影響や,片寄り係数と塑性率,残留変位の関係を検討し,周期別の変位波形の比較を行い,応答の片寄りについて考察した.
  • 吉田信之, 深田隆弘, 山下典彦, 山川優樹
    地盤工学会誌 159(7) 34-37 2011年7月  査読有り
    東北地方太平洋沖地震は,我が国で経験したことのないマグニチュード9.0という巨大地震であった.今回,地盤工学会第一次調査団として宮城県北部を対象とした東北支部と関西支部の合同調査に従事した.ここでは実施した道路と鉄道の地上(線状)構造物の被害状況について報告した.
  • Y. Hata, K. Ichii, S. Kano, T. Tsuchida, L. Li, Yamashita, N
    土木学会論文集A1(構造・地震工学)(地震工学論文集第30巻) 65(1) 156~165-165 2009年11月  査読有り
    盛土の簡易耐震設計法では,鉛直地震動の効果が考慮されていない.そこで,クロススプリング・モデルによる1質点系解析の適用性について検討するため,地震時における盛土破壊のすべり変位量を遠心模型実験の結果と比較した.
  • 秦吉弥, 一井康二, 土田孝, 李黎明, 加納誠二, 山下典彦
    日本地すべり学会誌 45(1) 64~71 2008年5月  査読有り
    斜面の動的遠心模型実験を実施し,従来型Newmark法,斜面の地震応答特性を簡便に考慮した改良型Newmark法,動的有限要素法FLIPの適用性の検討を行った.さらに,パラメトリックスタディを実施し,斜面高さおよび入力地震動が斜面安定評価結果に及ぼす影響について検討を行った.
  • Y. Hata, K. Ichii, T. Tsuchida, S. Kano, N. Yamashita
    Georisk 2(1) 28-40 2008年3月  査読有り
    The effect of heterogeneity of soils on a seismic design procedure based on residual displacement according to safety factors is examined. Although soils are heterogeneous in nature, at present the seismic designs of embankments implement the assumption that soils are homogeneous. In this study, a seismic reliability analysis using a Monte Carlo simulation and considering the heterogeneity of soil strength was applied to the Newmark sliding block method. The data of the analysis in this study were based on in-situ soil test results of actual airport embankments. This paper indicates a rational and practical approach to modifying the actual heterogeneous soil conditions into homogeneous design parameters for the Newmark sliding block method in homogeneous ground conditions.
  • 秦吉弥, 一井康二, 加納誠二, 土田孝, 山下典彦
    地盤と建設 Vol.25 2008年3月  
    盛土材料として砂質土を使用した水平一方向加振による盛土の動的遠心模型実験を実施した.そしてクロススプリング・モデルによる質点系解析を利用したNewmark法やFLIPを用いたFEM逐次非線形解析によるシミュレートを行い,両解析の適用性について検討を行った.
  • 秦吉弥, 加納誠二, 山下典彦, 横井芳輝, 土田孝
    地盤工学会地盤工学ジャーナル 2(3) 197~207-207 2007年9月  査読有り
    レイリーの方法を用いた近似解で示される盛土形状を考慮した簡便な盛土の固有周波数算定式を提案した.そして,本提案式の妥当性を検証するため,盛土形状がすべて取り入れられていない既往の固有周波数算定式,固有値解析結果,ならびに振動台模型実験結果との比較検討を行った.
  • 秦吉弥, 加納誠二, 多賀正記, 一井康二, 土田孝, 山下典彦
    土木学会地震工学論文集 CD-ROM 29 2007年8月  査読有り
    傾斜基盤上に築造された盛土の形状を考慮した簡便な盛土の固有振動数算定式を水平方向ならびに上下方向それぞれについて提案した.そして本提案式の妥当性を検証するため,振動台模型実験結果およびFEM解析結果との比較検討を行った.
  • 齋藤将司, 原田隆典, 森源次, 王宏沢, 山下典彦
    土木学会地震工学論文集 CD-ROM 279~286 2007年8月  査読有り
    地表面に鉛直方向の調和振動荷重を作用させたときに地表面の2地点間で観測される位相速度の振動数依存性と地盤の卓越振動数の情報から表層地盤構造と地盤物性値を推定する方法を示した.さらに,この方法の実データによる検証の前段階として,半無限弾性地盤上にのる1層と3層の水平成層地盤の2つのケースを想定した数値実験により本推定法の検証を示した.
  • 齋藤将司, 原田隆典, 森源次, 王宏沢, 山下典彦
    土木学会応用力学論文集 10 593~600-600 2007年8月  査読有り
    地表面上の鉛直方向調和振動荷重によって発生する荷重点近傍の地表面の2地点間で観測される位相速度と地盤振動特性に関する基礎的事項を利用して,荷重点近傍直下の表層地盤構造と地盤物性値を推定する方法を提案した.
  • 秦吉弥, 一井康二, 土田孝, 山下典彦
    構造物の安全性・信頼性(JCOSSAR2007)論文集 2007(6) 333~338-338 2007年6月  査読有り
    国内に実在する空港盛土に対して行われた多数の土質試験結果を参考に解析入力パラメータを設定し,Newmark法に地盤の不均質性を考慮した信頼性解析を行った.そして,従来の確定論的手法によって得られた残留変位量の結果を地盤強度の不均質性を考慮した結果に簡便に修正する幾つかの合理的方法を示した.
  • 秦吉弥, 山下典彦, 土田孝, 加納誠二
    第12回日本地震工学シンポジウム論文集 574~577 2006年11月  査読有り
    盛土を1自由度系の振動モデルでモデル化することで,その振動性状を考慮した修正Newmark法が提案されている.しかしながら,これまで盛土の被災現場を対象とした修正Newmark法の有効性についてはあまり検討がなされていない.本研究では,兵庫県南部地震において被災し強震観測点が存在しなかった西宮市南部に存在する鉄道盛土を対象として修正Newmark法の有効性について検討を行った.
  • 秦吉弥, 山下典彦
    地盤工学会第50回地盤工学シンポジウム平成17年度論文集 421~428 2005年11月  査読有り
    地震時における盛土のすべり変位量算定方法として修正Newmark法を,そして地盤のバラツキを考慮した信頼性解析手法としてモンテカルロシミュレーションをそれぞれ採用し,入力地震動特性が地盤強度のバラツキに起因する盛土のすべり変位量に及ぼす影響について検討を行った.
  • 秦吉弥, 山下典彦
    土木学会地震工学論文集 CD-ROM(066) 28 1~8 2005年8月  査読有り
    水平動だけでなく上下動を同時に考慮できる修正Newmark法を用い,地震時における盛土の破壊をすべり変位量で評価した.そして,数多くの強震動を入力地震動として採用することによりパラメトリックスタディを実施し,上下動が盛土の破壊に及ぼす影響ついて検討を行った.
  • 田中博文, 山下典彦
    土木学会地震工学論文集 CD-ROM(050) 28 1~8 2005年8月  査読有り
    土構造物の設計は,通常地盤の不均質性を無視して行われている.しかしながら,実際の地盤はある程度の不均質性を有していることから,その不均質性が盛土の耐震安定性に与える影響を検討する必要がある.本研究では,盛土の安全率および残留変位量の算定に関して,モンテカルロシミュレーションによる信頼性解析を行い,その影響を検討した.
  • 山下典彦, 原田隆典
    土木学会地震工学論文集 CD-ROM(146) 28 2005年8月  査読有り
    P-Δ効果を考慮した上部構造物と基礎から構成される3自由度モデルを用いて,P-Δ効果による水平復元力低下と基礎,さらにはそれらの相互作用が上部構造物の応答に及ぼす影響を調べるために,基礎の動的復元力および入力地震動についてパラメトリック解析を行った.
  • 原田隆典, 王宏沢, 斉藤将司, 山下典彦, 森源次
    土木学会応用力学論文集 18 685-692 2005年8月  査読有り
    表面波のスペクトル解析法による地盤構造の簡便かつ的確な推定法の確立を目的に,地表面に調和振動荷重を作用させたときに地表面の2地点間で観測される位相速度や地盤振動特性がどのような特性を持っているのかという基礎的事項を理論的な数値計算によって調べ,観測される位相速度並びにレイリー波の分散曲線と地盤構造の理論的関係を明らかにした.
  • 山下典彦, 原田隆典
    地盤工学会第49回地盤工学シンポジウム平成16年度論文集 439~444 2004年11月  査読有り
    基礎-地盤-構造物系の3自由度モデルの上部構造物にP-Δ効果を考慮し,P-Δ効果による水平復元力低下の影響とそれが基礎の応答に与える影響を調べるために非線形応答解析を行った.その結果, P-Δ効果を考慮するか否かによって,さらに地盤ばねの設定によって変位応答は異なり,地盤-基礎系並びにP-Δ効果を考慮した解析から,基礎-地盤-構造物系のバランスの取れた設計のための指針を探ることが必要となることがわかった.
  • 山下典彦, 竹内健造, 秦吉弥
    地盤工学会第49回地盤工学シンポジウム平成16年度論文集 49(58) 415~422-422 2004年11月  査読有り
    盛土構造物の破壊を,地震荷重の繰り返しによって累積するすべり土塊のすべり変位量によって評価した.そして地盤の不均質性を考慮するため,盛土構造物を対象としてモンテカルロシミュレーションによる手法を用い,地盤の不均質性がすべり変位量に与える影響について検討を行った.その結果,地盤の強度定数の変動係数が増加するにつれて最大残留変位量が増加し,盛土構造物の地震時安定性に悪影響を与えることがわかった.
  • 山下典彦, 田中博文
    土木学会地震工学論文集, CD-ROM 1~8 2003年12月  査読有り
    小段を有した盛土の安定評価は一般には行われず,その破壊形状はあまり知られていない.本論文は,その破壊挙動を調べるため,単純盛土斜面および小段付き盛土斜面を用いて遠心模型実験を実施し,その結果を円弧滑り分割法による安定解析結果と比較した.その際,震度法の観点から地震時の安定性に対する検討を行うため,傾斜震度法モデルを用いて実験を行い,地盤の不均質性についても信頼性安定解析の観点から検討した.
  • 山下典彦, 原田隆典, 長野雄大
    土木学会地震工学論文集, CD-ROM 1~4 2003年12月  査読有り
    重力に伴う復元力の低下をP-Δ効果と呼んでおり,激震による構造物の倒壊原因の1つと考えられる.さらに,基礎の存在がその応答に大きく影響を与えることは言うまでもない.本論文では,P-Δ効果を考慮した上部構造物と基礎から構成される3自由度モデルを用いて地盤種別および設計地震動レベルについてパラメトリック解析を行い,P-Δ効果が応答に与える影響について検討した.
  • 山下典彦, 原田隆典
    土木学会地震工学論文集, CD-ROM 1~8 2003年12月  査読有り
    重力に伴う復元力の低下をP-Δ効果と呼んでおり,激震による構造物の倒壊原因の1つと考えられる.本論文では,P-Δ効果による水平復元力低下の影響を調べるために,大変形を対象とした厳密モデルおよび微小変形を対象とした近似モデルを想定した.そして,各モデルについて非線形地震応答解析を行い,固有周期一定と考えた場合の絶対加速度応答スペクトルおよび変位応答スペクトルを求め,P-Δ効果の抽出を試みた.
  • 原田隆典, 王宏沢, 野中哲也, 山下典彦
    土木学会地震工学論文集, CD-ROM 1~8 2003年12月  査読有り
    直下地震に対する合理的な耐震設計をするためには,断層近傍の強震動記録と構造物被害経験の不足を補うために,理論的方法を重視した研究の蓄積が不可欠である.本論文は,地震の物理に基づく地震動の波形合成とその合成波形による構造物の非線形応答解析法を使った理論的方法によって,断層が地表面に現われる場合と断層面上に表層地盤がある場合の横ずれ断層を横断する連続高架橋の地震挙動を調べている.
  • 原田隆典, 王宏沢, 野中哲也, 山下典彦
    土木学会応用力学論文集 6 701~711-711 2003年8月  査読有り
    構造物の耐震設計の実務や研究においては,これまで,海洋性地震に対する地震対策が主流だったこともあり,直下地震に対する構造物応答に関する研究は少ない.本論文は,地震の物理に基づく地震動の波形合成とその合成波形による構造物の非線形応答解析法を使った理論的方法によって,断層が地表面に現われる場合と断層面上に表層地盤がある場合の横ずれ断層を横断する連続高架橋の地震挙動を調べている.
  • M Kohiyama, N Yamashita, T Sato, HJ Lu, N Maki, S Tanaka, H Hayashi
    NATURAL HAZARDS 29(3) 501-522 2003年7月  査読有り
    The Nishinomiya Built Environment Database, which can be used to analyze the disaster process of the 1995 Hanshin-Awaji Earthquake Disaster in Nishinomiya City, has been expanded with new data entries. The database contains the following very detailed datasets: (1) the urbanization area base map, (2) casualty data, (3) three sets of building damage data surveyed by the Nishinomiya City, the Architectural Institute of Japan and the City Planning Institute of Japan, and the Kobe University, (4) building property data based on the real estate tax roll, (5) photographs of the damaged buildings with the information on the place and orientation of the picture, and (6) the estimated distribution of the seismic ground motion. The seismic ground motion was simulated for the southern part of Nishinomiya City and two verification sites in Kobe City and Amagasaki City. In the simulation, the borehole data of public facilities were used to model the surface soils as one-dimensional layers, taking into consideration the fact that the spatial distribution of the sediment/basement interface forms a slope. The model of the fault rupture process simulated the characteristics of the seismic motion at basement level, and amplification effects of the surface layers were evaluated based on multiple reflection theory. The distribution of peak ground acceleration and peak ground velocity was estimated from acceleration response spectra at each borehole point. In addition, the relationship between simulated seismic ground motion and building damage was studied based on newly proposed band-passed spectrum intensity using the expanded database. This confirmed that detailed categorization is necessary in order to evaluate the fragility functions, especially for reinforced concrete structures. The database should provide fundamental information for identifying the relationship between the ground motions and the extent and pattern of building damage, or the pattern of the occurrence of casualties.
  • 山下典彦, 秦吉弥, 原田隆典, 竹内翔, 田中博文
    第11回日本地震工学シンポジウム論文集 1383~1386 2002年11月  査読有り
    本研究では,P-Δ効果の影響を考慮した設計法の確立が必要不可欠であると考え,大変形解析を行うため,1自由度モデルについて非線形応答解析を行い,各固有周期に対する塑性率の比率を求め,P-Δ効果の抽出を試みた.さらに,その塑性率の比率が最大値をとる固有周期に着目し,変位応答,復元力の消費エネルギーおよび履歴ループを算出することで,大変形が構造物の非線形性に与える影響について検討を行った.
  • 山下典彦, 原田隆典
    土木学会構造工学論文集 47A 2001年3月  査読有り
    動的相互作用の問題は,既に長い歴史を有し重要性については認識されているが,必ずしもその重要性が広く浸透し理解されているとは言えない.本研究では,基礎-地盤-構造物系を上部1自由度と基礎2自由度の埋設基礎を有する3自由度系とし,1自由度系の応答スペクトルと比較することで合理的な耐震設計の方法を策定することを試みた.
  • 山下典彦, 佐藤忠信, 関口春子
    地盤工学会土構造物の耐震設計に用いるレベル2地震動を考えるシンポジウム発表論文集 7~14 1998年12月  査読有り
    震源断層の破壊過程および伝播経路特性の群遅延時間をモデル化し,関口らの断層破壊過程および入倉らの断層破壊過程より得られたモーメントレート関数から求められる群遅延時間より地震動の位相特性を推定した.さらに,振幅特性については同じ震源断層モデルから得られた理論加速度応答スペクトルを用いてモデル化し,この振幅特性と推定した位相特性から入力地震動の時刻歴波形を推定した.
  • 澤田純男, プラダンテージB.S, 土岐憲三, 山下典彦
    地盤の破壊とひずみの局所化に関するシンポジウム発表論文集 163~170-170 1994年10月  査読有り
    個別要素解析はモデルの初期状態の密度によりせん断挙動に対する解析結果が異なるため,要素形状の影響と初期状態の影響を分離できないでいた.このことを踏まえ,異なる要素形状のモデルに対しても同じ初期状態と見なすことができる基準を提示した.これにより前述の影響を分離する試みを行ってその結果を述べた.また,楕円要素を用いた場合の検討結果についても言及した.
  • 原田隆典, 山下典彦, 坂梨和彦
    土木学会論文集 489(I-27) 227~234-234 1994年4月  査読有り
    地盤-基礎-橋脚系の動的相互作用を理論的に検討し,橋梁の基本周期と減衰定数が地盤-基礎系および橋脚のどのようなパラメータに関係しているかを実務設計で用いることができる程度までに簡略化した推定式を提案した.この考え方に基づくと,地盤-基礎-橋脚系の下部工が1つのばねと入力に置き換えられるので,極めて簡単に上部工の動的特性値が計算できる.

MISC

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講演・口頭発表等

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所属学協会

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共同研究・競争的資金等の研究課題

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研究テーマ

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  • 研究テーマ
    基礎-地盤-構造物系の動的相互作用
    概要
    基礎-地盤-構造物系の動的相互作用の問題は難題の一つであり,耐震設計指針の中に加味されにくいのが現状である.このような現状を改良し,より合理的な方法を策定することを目的としている.

免許・資格

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  • 免許・資格名
    移動式クレーン運転士
    取得年月日
    1991/10/17