山下典彦, 久保田晃平, 宮脇幸治郎, Phang Yu Jun, 小南完
Kansai Geo-Symposium 2022論文集 245-250 2022年11月 査読有り
2017年度版の道路橋示方書では,直接基礎の鉛直荷重に対する支持の照査の方法が見直されている。しかしながら,経験的に常時・レベル1地震時に対し適切な設計がなされれば,レベル2地震時にも橋の性能に影響を与える過大な残留変位は生じないと考えられていることから,直接基礎の大変形挙動に関する新たな知見をもとに,レベル2地震時における直接基礎の安定照査について検討が望まれている。そこで本研究では,直接基礎で支持されるRC橋脚を3自由度系のスウェイ・ロッキングモデル(以下,SRモデル)で表現し,回転地盤ばねを鉛直地盤ばねに置き換えることで,浮き上がり機構をMechanicalモデルによって表現する。そして,非線形地震応答解析を行うことで埋戻し土を考慮した直接基礎の浮き上がり・滑り現象が地盤ばねのエネルギー収支に与える影響について検討する。