中野常男, 清水泰洋, 三光寺由実子, 片岡 泰彦, 橋本武久津村, 怜花杉田, 武志, 澤登, 千恵, 高梠, 真一, 辻川, 尚起, 兵頭, 和花子, 川﨑, 紘宗, 桑原 正行 (担当:分担執筆)
同文舘出版 2014年9月 (ISBN: 9784495200916)
本章では,近代的株式会社の初期の典型例と考えられる19世紀イギリスの鉄道会社の会計実務を取り上げる。彼らの会計実務を現代的な財務報告実務の源流として位置付け,会計理論生成のメルクマールの一例を示す。当時の株式会社を取り巻く法規制について言及した上で,19世紀イギリスの二大鉄道会社の会計実務を例に挙げながら,具体的な会計に関する規定が存在しなかった時代に,財務報告実務の精緻化が図られ,資本的支出と収益的支出の区別の理論が芽生えた状況を明らかにした。