Curriculum Vitaes

Hiroshi Sugiyama

  (杉山 裕)

Profile Information

Affiliation
Professor, Faculty of Economics, Department of Economics, Osaka Sangyo University
Degree
博士(経済学)(一橋大学)

Researcher number
10720948
J-GLOBAL ID
200901012675769253
researchmap Member ID
5000014426

Papers

 7
  • 富澤拓志・小林篤史・古谷眞介編著『グローバリゼーションとその反発』, Feb, 2019  Invited
  • 『経済学論集』, 第40(第2) 21-54, Mar, 2017  
    戦前日本における近代製糖業の内部労働市場の実態を明らかにした論文。業界のパイオニアであった台湾製糖株式会社が作成した人事データ資料である「社員台帳」を用い、1944年段階で勤続20~30年の「社員」・「準社員」の昇進や昇給のパターンを分析した。台湾製糖では、台湾出身者も含めホワイトカラー層はきわめて年功的な処遇を与えられていた。この背景には「準国策会社」という台湾製糖の企業的性格や経営面での優位性が存在したと結論づけている。
  • 『経営史学』, 第47(第4) 25-49, Mar, 2015  Peer-reviewed
    1960年代の人事労務管理の改革において、職務給など職務をベースとした従業員管理を推進した八幡製鉄・新日本製鉄を事例に分析した論文。先行研究では、1950年代、60年代に試みられた職務給導入の動きを「失敗したもの」と評価することが多い。しかし、本稿では、八幡製鉄所労働部が作成した内部資料などの分析から、この時代の鉄鋼大手企業で職務を軸にした管理が合理的であったことを明らかにしている。
  • 『社会経済史学』, 第77(2) 57-78, Nov, 2011  Peer-reviewed
    八幡製鉄所労働部が作成した1962年の職務給制度導入に関する内部資料を用いて、賃金制度の改定問題における鉄鋼大手企業間の連携と調整のプロセスを分析している。鉄鋼大手3社(八幡製鉄・富士製鉄・日本鋼管)による職務給導入は従業員処遇の大転換であった。これを可能にしたのは、改定に対する八幡製鉄の強いリーダーシップや制度を長期的に存続可能にするための八幡製鉄による綿密な制度検討プロセスであったことを明らかにしている。
  • Sugiyama Hiroshi
    『経営史学』, 42(4) 33-57, Mar, 2008  Peer-reviewed
    八幡製鉄における1962年の職務給制度導入を分析対象に、当時の日本企業において喫緊の課題とされた人事労務管理の合理化が、賃金制度改定といかなる関係にあったのかを解明した論文。職務給制度導入にいたる検討過程を詳細に記録した経営の内部文書を分析することで、制度導入と並行して進められた人事労務管理の合理化が広範なものであったことを明らかにしており、「職務給導入=失敗」という従来の解釈が一面的であると主張している。
  • 『大原社会問題研究所雑誌』, (590) 1-22, Jan, 2008  Peer-reviewed
    高度経済成長期において、経営が人事考課による従業員の個別管理を推し進めることが可能であった労働者側の事情を分析した論文。この時代には労働者の人事賃金制度に対する不満が個別的・主観的であったため、労働組合は彼らの不満を調整して運動方針に反映していくことが困難であった。経営側は労働組合に代わってこの役割を担うなかで、職務給制度や職能給・職能資格制度といった個別管理を実現していった過程を明らかにしている。
  • 『社会経済史学』, 71(4) 71-91, Nov, 2005  Peer-reviewed
    ブルー・カラー労働者を対象にした職務給制度を1962年に導入し、その後は資格制度において職務を基準とした管理を推し進めた八幡製鉄・新日本製鉄を事例として、その時々の賃金制度・資格制度に対し労使双方がどのような問題点を感じ、それがどのように解決されていったのかを分析している。当初は職務による管理を推し進めようとしていた経営側も、労働組合の反発や管理上の問題点に直面する中で、労使協議制度を活用しつつ、能力主義的な管理に転換していったことを明らかにしている。

Presentations

 3

Professional Memberships

 7