研究者業績

佐藤 潤一

サトウ ジュンイチ  (Sato Junichi)

基本情報

所属
大阪産業大学 国際学部国際学科 教授
(兼任)情報科学センター運営委員
(兼任)情報科学センター研究員
(兼任)出題採点委員副委員長
(兼任)出題採点委員長
(兼任)実務委員長
(兼任)教務委員
学位
修士(法学)(1994年3月 専修大学)
博士(法学)(2003年3月 専修大学)

研究者番号
40411425
J-GLOBAL ID
200901023354231792
researchmap会員ID
1000261947

外部リンク

経歴

 4

学歴

 2

委員歴

 1

論文

 13
  • 大阪産業大学論集 人文・社会科学編 (32) 71-98 2018年3月  査読有り
    What does comparative constitutional law mean? A very large number of scholars write and talk about comparative constitutional law. However, how is it best to compare constitutions? A constitution embodies a constitutional code (the constitution in its formal sense) and substantive protection of human rights and separation of powers within the system of government as found in Article 16 of France's Declaration of the Rights of Man and of the Citizen, for example. To compare constitutional codes, for whatever results you would like to achieve and compare constitutions in any substantive way, is in reality very difficult to write or talk about. This article tries to demonstrate that comparative constitutional law is possible. To demonstrate this, we will start with the conception of the "incommensurability" of a constitution.
  • 佐藤 潤一
    大阪産業大学 人文・社会論集 (32) 2018年2月  査読有り
    Title:Rethinking Comparative Constitutional Law. What does comparative constitutional law mean? A very large number of scholars write and talk about comparative constitutional law. However, how is it best to compare constitutions? A constitution embodies a constitutional code (the constitution in its formal sense) and substantive protection of human rights and separation of powers within the system of a government as found in Article 16 of France's Declaration of the Rights of Man and of the Citizen, for example. To compare constitutional codes, for whatever results you would like to achieve and compare constitutions in any substantive way, is in reality very difficult to write or talk about. This article tries to demonstrate that comparative constitutional law is possible. To demonstrate this, we will start with the conception of the "incommensurability" of a constitution.
  • 佐藤潤一
    国際人権 (24) pp.53-62 2013年10月  査読有り招待有り
    オーストラリアにおける差別表現規制について,国際人権法学会から依頼された報告に基づき執筆した。報告においては時間の関係もあり判例はあまり詳細に紹介できなかったが,本論文では紙幅の許す限り詳細に紹介したうえで,特徴と問題点について論じた。国際人権条約実施という観点からは優れた点もあるが,オーストラリアは成文憲法を有するにも関わらず憲法に人権規定がほとんどなく,表現の自由保障との関係で重大な問題があることを具体的に論じた。
  • 佐藤 潤一
    大阪産業大学論集. 人文・社会科学編 12 19-54 2011年  査読有り
    本稿はオーストラリア憲法に権利章典が導入されるべきか否かを論ずることが主題なのではなく(本論中でも紹介するように,オーストラリアでは,かなり早い時期から権利章典導入のための憲法改正や人権法を制定すべきだとする動きはある),成文憲法典に権利章典を導入することが,人権の実質的保障に結びつくといえる条件を探ろうとするのである。換言すれば,entrenchmentの意義を,オーストラリア憲法を素材に考察し,違憲審査制,裁判所と議会の関係を再考するが本稿の目的である。権利章典が硬性の成文憲法に規定されていることは,必要条件であるが,十分条件とはいえないことを実証しようとすることにあるともいえよう。すなわち,近代立憲主義国において,成文憲法が権利章典を置くこと,及び法律で権利章典を制定することの意義を考察するための序説的検討である。
  • 佐藤潤一
    大阪産業大学論集. 人文・社会科学編 9 81-106 2010年6月  査読有り
    従来のテロ対策法制は専ら警察法の領域とされてきた。国際安全保障の専門家は,テロ対策は本質的に警察規制であるべきで,軍事問題にすべきでないことを指摘してきたが,この点,イギリスの法制を検討することで,近年,いわゆる有事法制を整備しつつある日本への示唆が,間接的ながら得られる。結論的には,テロ対策法制を推し進める政策は,人権の制限的な立法に結実する,ある意味典型的な例と言えるのであり,日本への示唆としては,安全のためだという政府の主張は,実際には安心にはつながらない可能性のほうが高いと考えられる。

MISC

 13
  • 佐藤潤一
    新・判例解説Watch (23) 43-46 2018年10月25日  査読有り招待有り
    中国に居住していた、日本国民の非嫡出子の事後的出生届による国籍取得とその子・孫による届け出による国籍取得取得が国籍法および戸籍法の解釈上認められたなかった事例の評釈である。戸籍実例からすればなんら問題がないように思われる事例であるが、子・孫らの届出の前提となる届出による国籍取得が国籍法・戸籍法の解釈上例外的な扱いであったため問題となった。判決は文理解釈としては一見当然であるが、国籍法の運用実例と憲法10条・14条の解釈からは問題があると解される。
  • 佐藤潤一
    大阪産業大学論集 人文・社会科学論集 19(19) 225-265 2013年10月  査読有り
    SURI RATNAPALA, “BILLS OF RIGHTS IN FUNCTIONING PARLIAMENTARY DEMOCRACIES: KANTIAN, CONSEQUENTIALIST AND INSTITUTIONALIST SCEPTICISMS”, Melbourne University Law Review, Vol. 34 No. 2 [2010] 593-617の全訳。オーストラリアにおける人権保障状況について論じた拙論[オーストラリアにおける人権保障]の補遺としての意味も持つ。原著者自身の要約によれば,本論文は「カント学徒的,帰結主義者的,並びに制度主義者的な,権利章典に反対する,原理的に理論的な主張を批判的に検討する。本稿は,カント学徒的並びに帰結主義者的な主張に欠缺を見いだし,当該争点に対する制度主義者的アプローチが,権利章典の価値を評価するにあたって,より啓蒙的であると提案する。[そして]オーストラリアの政治的並びに法的な体系の制度的背景を所与とすると,ロック的な自然法に狭く焦点を絞った制定法による権利章典は,立憲政府を強化しうると結論する」ものである。
  • 佐藤 潤一
    大阪産業大学論集, 人文・社会科学編 12(12) 129-172 2011年6月  
    本稿は,特に憲法総論,すなわち,憲法概念,憲法史,及び憲法の基本原理に焦点をあて,その再検討をするための序説的研究である。網羅的な体系的記述をめざすのではなく,教養として憲法を学ぶにあたって必要とされる最小限の知識を示すとともに,特に歴史的視点と,コモン・ロー諸国の憲法との比較に重点を置いて,通説判例に対する若干の異議を提示する ことを目的としている 。ここで「教養として学ぶ」というのは教養課程で学ぶ,あるいは教養科目として学ぶという狭い意味ではなく,法学の基礎知識,大学生としての基礎知識という意味とともに,憲法解釈学の基礎という意味も込めている。
  • 佐藤潤一
    大阪産業大学論集人文・社会科学編 11(11) 121-143 2011年2月  
    オーストラリア首都特別地域 2004 年人権法の全訳と解説である。
  • 佐藤潤一
    大阪産業大学論集人文・社会科学編 11(11) 145-185 2011年2月  
    オーストラリア ヴィクトリア州2006 年人権及び責任法憲章の全訳と解説である。
  • 佐藤潤一
    大阪産業大学論集人文・社会科学編 9(9) 159-175 2010年6月  
    自由権規約4条(緊急事態)についての一般的意見29の全訳に若干の解説と関連資料を附した。
  • 佐藤潤一
    (産研叢書32)長期的共同研究組織「第二期平和研究」平和学論集Ⅳ 63-88 2010年3月  
    本稿は,憲法改正手続法の問題点について考察するにあたって,法案の表面的な内容だけを検討するのではなく,大日本帝国憲法制定時の問題状況と比較し,憲法「制定」と「改正」の捉え方についての理論問題を簡単に紹介し,その上で,憲法改正の限界に関する学説を検討したうえで,特に国民投票法の問題点と,自民党の改憲案自体の持つ問題点を指摘するものである。
  • 佐藤潤一
    専修法研論集 (30号) 1-45 2002年  
    現にイギリス国籍法及び移民法において「イギリス国民」とみなし得るような類型の人々がイギリス国内に入国・居住しているかぎり、国内の人種差別問題を生じるので、「イギリス国民」が近い将来に一つの概念に収斂することは困難である。 したがって、イギリスは欧州人権条約第4議定書の批准では困難な道程を辿らざるを得ない。日本において国民概念を拡充する論理は、このような視点からは疑問がある。
  • 佐藤潤一
    専修法研論集 (29号) 1-63 2001年  
    歴史的な由来から、通常、「居住権(居権)」は、外国人には制約され、あるいは保障されていない。参政権の資格として国籍とは別に概念構成されたcitizenshipを理解することができるとすると、その憲法上の保障は居住権に求められると解される。 本稿は日英を比較して外国人の在留権を捉え、居住権と地域的参政権との関わりを考察した上で国際人権規約の「市民」概念を憲法へ読み込もむための試論を呈示した。
  • 佐藤潤一
    専修法研論集 (27) 27-46 2000年  
    明治維新当初国家形成のため「国民」が創出された際、民族的抽象的な概念類型たる「日本人」が中心に置かれ、且つ「国民」としての意識が高まると「国家に服従する存在」である「臣民」概念により帝国憲法を制定した。 植民地拡大の過程で創出された、「臣民」を「内地」と「外地」とに分かつ論理はすでにその創出時点で現れており、かかる論理が立法者に残存していることが、現行法の「日本人」文言を含んだ法律に具体化している。
  • 佐藤潤一
    専修法研論集 (26) 1-37 2000年  
    本稿は外国人の「入国拒否」の論理が人権の論理と衝突する場面を、Abdulaziz et al v. U.K.を素材に考察する。 本判決で、イギリスは移民法のヨーロッパ人権条約の平等条項違反を判示されたが、これに対し後退的保守的な法改正をもって対応した。 しかしその判決の影響は避け難く、後にイギリスの移民法は特に手続面から是正された。このことから、日本の出入国管理法に憲法の論理が貫徹されていないことが示唆される。
  • 佐藤潤一
    専修法研論集 (25) 1-69 1999年  
    本稿は、通常市民権と訳される「シチズンシップ」についての社会学者・哲学者・法学者による学際的な研究を機軸に検討を行った。立憲主義発展の中で国籍概念が発達し、「シチズンシップ」を「徳」「義務」「権利」三者の混同概念とした。 現代の視点から合理的に「シチズンシップ」概念を再構成するとすれば、同概念中の忠誠概念等を排除して概念の純化がはかられるべきであることを主張した。
  • 佐藤潤一
    専修法研論集 (22) 19 1998年  
    ベルギーは、EUの中ではその作成する条約をほとんど批准するなど、EUの中ではむしろ先進的な位置を占める国であるが、対内的には、古くからの保守的な憲法規定も残る複雑な位置づけを持つ。 欧州人権条約第1議定書第3条の規定からして自由普通平等秘密選挙が導かれるが、解釈上争われるのは立法府の意義であり、外国人参政権についてはEUとの関連で一層複雑な要素があることを示唆する。

主要な書籍等出版物

 12
  • 佐藤, 潤一
    晃洋書房 2022年5月 (ISBN: 9784771036130)
  • 佐藤, 潤一
    敬文堂 2022年3月 (ISBN: 9784767002491)
  • 広島市立大学広島平和研究所編 (担当:分担執筆)
    法律文化社 2016年3月25日 (ISBN: 9784589037398)
  • 倉持孝司, 松井幸夫, 元山健(編者, 愛敬浩二, 岩切大地, 植村勝慶, 江島晶子, 大田肇, 河合正雄, 小松浩, 榊原秀訓, 佐藤潤一, 杉山有沙, 鈴木眞澄, 成澤孝人, Chris Himsworth, 藤田達朗, 松原幸恵, 宮内紀子, 村上玲, 柳井健一, Keith Ewing (担当:共著, 範囲:第9章 第1節)
    敬文堂 2016年2月20日 (ISBN: 9784767002149)
    人権法の現状と課題に限定してオーストラリア憲法とイギリス憲法とを比較した。オーストラリアの憲法は人権規定が憲法典にほとんどないため,人権条約の国内実施について,イギリスの98年人権法と直接比較がなかなか困難であるが,ヴィクトリア州とACTにおいては人権法が制定されており,また連邦レベルでも拷問禁止及び差別禁止に関しては法律が制定されている。近年2011年人権(議会審査)法((Human Rights (Parliamentary Scrutiny) Act 2011))の実効性には疑問もある。この点をイギリスと比較して論じた。
  • 愛敬浩二, 植村勝慶, 梅川正美, 江島晶子, 大田肇, 津山工業高等専門学校, 倉持孝司, 小松浩, 榊原秀訓, 佐藤潤一, 鈴木眞澄, 成澤孝人, 藤田達朗, 松井幸夫, 松原幸恵, 元山健, 龍, 柳井健一 (担当:共著)
    敬文堂 2005年2月
    第9章「イギリス「憲法改革」とシティズンシップ」を執筆。トニー・ブレア首相の下でいわゆる「憲法改革」が行われてきたが、その中で「シティズンシップ」に対する取り組みがどのように変化してきたのか、法的に、また思想的に位置づけをおこなったもの。中高教育のなかにおける「シティズンシップ」科目の創設を手がかりとし、ブレアの政策はいわば「共和主義的自由主義」に接近するのではないかにつき論じた。
  • 専修大学出版局 2004年3月
    本書は、いわゆる「定住外国人」の政治的諸権利の保障を実効化するための法理論を構築するため、「国民」概念の意義と限界、「市民」概念の可能性を検討し、イギリスを比較対象国として、ヨーロッパレベルの視点も取り入れて考察した。結論的に、理念的権利類型としての「居住市民権」概念を提唱し、国際人権規約自由権規約の「市民」概念を憲法に読み込むことを可能とする憲法解釈論の提示を行ったものである。

講演・口頭発表等

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担当経験のある科目(授業)

 8

主要な所属学協会

 8

共同研究・競争的資金等の研究課題

 9

研究テーマ

 3
  • 研究テーマ
    外国人の参政権
    キーワード
    参政権,外国人の人権,選挙権
    研究期間(開始)
    1994/04/01
  • 研究テーマ
    イギリスにおける移民政策と国籍・参政権
    キーワード
    移民、イギリスの現代法制
    研究期間(開始)
    1997/04/01
  • 研究テーマ
    国籍概念の再検討
    キーワード
    国籍,市民権