研究者業績

谷田 信一

タニダ シンイチ  (Shinichi Tanida)

基本情報

所属
大阪産業大学 教養部長
学位
文学修士(早稲田大学)

研究者番号
20257885
J-GLOBAL ID
200901042726716954
researchmap会員ID
1000171233

論文

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  • 西口利文, 谷田 信一, 定金 浩一, 塩見 剛一
    大阪産業大学論集 人文・社会科学編 (29) 15-25 2017年3月31日  査読有り
    「教育方法論」を受講する学生への「セルフマネジメントの行動意図」に関するアンケート調査の回答結果と「教育方法論」の授業の成績(論理的思考活動や学習内容の再認テストの得点を含む評価)とを、比較し、相関関係を分析した。その結果、「予防マネジメント」(ルールをまもることに注意を払い、違反しないように努める態度)と学習活動の成績との相関関係が強いことが示された。
  • 谷田信一
    大阪産業大学論集 人文・社会科学編 22 31-50 2014年10月  査読有り
    果たして「道徳」を教科にする必要性はあるのか。本稿では、明治以来の「修身」という教科を制度史的に振り返るとともに、大正期の川井訓導事件や昭和初期の「修身」授業の実態を見る。さらに、戦後の昭和33年の「道徳の時間」の特設の時期における道徳教育の方法についての議論も視野に入れる。そこから、「道徳」の教育課程の望ましいあり方は、決してそれを「教科」にして徳目の計画的・羅列的教え込みを行なうことではなく、むしろ、生活経験に即応しつつ児童・生徒が思考し表現し議論する言語活動中心的な方法を主とすべきで、そのために、大学の教員養成課程での「道徳の指導法」の授業を増強することが必要だと論じる。
  • 日本カント研究(日本カント協会 編) 1 143-158 2000年6月  
    20世紀後半における実践的倫理学の復興の潮流の中で、M・ウオルツア一に代表される「戦争と平和の倫理」は正戦論を現代の国際的状況へと適用する試みとして注目を集めてきている本稿では、『永遠平和論』の著者であるカントがグロティウスをはじめとする伝統的な正戦論に対してどのような立場をとっていたかを検討する。すると、カントは一方で正戦論に痛烈な皮肉を浴びせてはいるが、正戦論の基本的意図を受け継ぎ発展させているのがわかってくる。
  • 『過去、現在、未来における平和実現の諸条件の倫理学的研究』(課題番号:09610041) 13-31 1999年7月  
  • 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻「哲学世界」 15 25-38 1992年  査読有り

MISC

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  • 谷田 信一
    大阪産業大学論集 人文・社会科学編 25 37-45 2015年10月  
    「教育実習」は,一方では大学の教職科目であるとともに,他方では実習校という大学とは異質な場で実施される実習であり,その性格も,「研究的実習」と「入職見習い」というヤヌス的両義性を持ち,しばしば,大学側からも実習校側からも煩わしい厄介者のように扱われてきた。しかし,教育実習へ向けての事前指導と事中指導に大学が真剣に取り組めば,「教育実習」は,むしろ,実習生を結び目として大学と実習校とが互いに他者性を承認・尊重し合いつつ学び合える絶好の機会となりうるのである。
  • 全国私立大学教職課程研究連絡協議会「私立大学の特色ある教職課程事例集」 31-34 2014年5月  
  • 谷田 信一
    阪神教協リポート No.36 124-125 2013年4月  
    阪神地区私立大学教職課程研究連絡協議会(阪神教協)の機関誌として年1回刊行される「阪神教協リポート」に、大阪産業大学の教職課程の現状として、どのような教員免許を取得できるのか、教職課程にどのような科目を設置しているのか、の概要を述べ、3年次の「教育実習Ⅰ」の授業から学生に対する個別指導が開始されることを述べている。また、課題として、卒業したあとでどのくらいの数の学生が教員採用試験に合格して教諭となっているのかの追跡がもっと必要であることなどをあげている。
  • (産研叢書32)長期的共同研究組織「第二期平和研究」平和学論集Ⅳ 89-107 2010年3月  
    20世紀後半から現在に至る(主として米国における)道徳教育の理論的動向と、倫理学における推移の動向とを比較してみると、両方の動向にかなりの重なりがあることが認められる。すなわち、道徳教育において「価値の明確化」理論から道徳性発達理論を経て人格教育がさかんになったのとほぼ並行して、倫理学ではメタ倫理学から原則主義倫理学を経て徳倫理学へと至る流れが認められる。だが、現今において勢いづいている人格教育や徳倫理学も、その理論的基礎や統合性においては極めて危ういものである。そこで、道徳法則を基盤として「徳」をその一般性と個別性との二重の視点でとらえるカントの「徳」概念から道徳の統合的かつ実践的理解のヒントを得ようと試みた。

書籍等出版物

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  • 西口利文 (担当:共著, 範囲:p.i, p.2-5, p.116-119)
    ナカニシヤ出版 2018年2月28日 (ISBN: 9784779512452)
    主として教職志望学生を対象として,アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)を通じて教職で必要とされる能力を高めることをねらいとしたテキストである。同書は,学習指導,生徒指導,特別支援教育,教育制度,教育課程などに関連した36種類の課題を含めており,それらの課題について,読者自身が個人で,あるいは教職を目指す仲間とともに探究しつつ向き合うことを念頭に置いた構成となっている。
  • 山田全紀, 谷田信一, 山田有希子, M.タールハマー(ドイツ (担当:共著)
    平成16年度~18年度科学研究費補助金 基盤研究(C)研究成果報告書(課題番号:16520029) 2007年3月
  • 今井道夫, 香川知晶, 鈴木恒夫, 小野滋男, 澤田愛子, 嶋崎正身, 大林雅之, 療福祉大, 田中伸司, 山崎麻耶, 竹内洋一郎, 坂井昭宏 (担当:分担執筆)
    東信堂 2005年4月 (ISBN: 4887133960)
    わが国における生命倫理の標準的入門書として定評のある『バイオエシックス入門』(初版:1992年)の増補改訂版。私は、原則主義とカズイストリ(決議論)を中心に、現代の生命倫理における議論・論究の主要な方法について紹介・論述した。
  • (担当:分担執筆)
    学術図書出版社 2005年4月 (ISBN: 9784873617848)
  • 河井徳治, 三橋浩, 平塚彰, 谷田信一, 手島勲矢, 岩本勲, マンフレッド・リングホーファー, 井口秀作, 山田全紀, 瀬島順一郎, 福田和悟, 村岡浩爾 (担当:分担執筆)
    大阪産業大学 産業研究所 2005年3月
    18世紀ドイツのいわゆる「通俗哲学者」たち、とりわけメンデルスゾーンとガルヴェ、がカントの『永久平和論』(1795年)の内容にどのような影響を与えたのかを、とくに義務論の観点から追跡した論文である。
  • 北尾宏之, 福谷茂, 京都大, 円谷裕二, 田山令司, 遠山義孝 (担当:共著)
    岩波書店 2002年3月 (ISBN: 4000923536)
    カントの批判期の論文の19編の翻訳と解説からなる書物であり、そのうち谷田は、7編の論文の翻訳とその各々の論文の解説、および、本書全体の総括的解説である「批判期のカントとその主要な論敵たち」を執筆した。
  • 関口和男, 中田勉, 白石光男, 遠藤弘, 佐藤真理人, 村上恭一, 鹿島徹, 早稲田大, 福山隆夫, 小坂国継, 若林明彦 (担当:分担執筆)
    勁草書房 1998年3月
    本書は、カント、ヘーゲル、功利主義、プラグマティズム、実存主義、フランクフルト学派、西田哲学、和辻哲学など、現代における主要な倫理思想を概略的に紹介・展望する書物であるが、私は、現代における生命倫理の諸問題と方法論的多重化について紹介・論述している。
  • 土山秀夫, 井上義彦, 平田俊博, 樽井正義, 小熊勢記, 塚崎智, 新田孝彦, 円谷裕二, 河村克俊, 蔵田伸雄 (担当:分担執筆)
    晃洋書房 1996年4月 (ISBN: 4771008337)
    1994年11月26日に長崎大学で行われた日本カント協会の公開シンポジウム「カントと生命倫理」の内容を中心に、さらに数篇の論稿を加えて成立したのが本書である。 正面からカント倫理学と生命倫理との関係をテーマとした本は、おそらく世界でも最初であろう。 著者は、シンポジウムの際には司会を務め、本書の出版にあたっては第9章『カントと生命倫理教育』を執筆し、カントの教育理論が生命伶理教育において有意義を導きの糸たりうることを論じている。すなわち、現代の生命倫理で重視されている「自律」(autonomy)の概念の最大の源泉はカントである。そしてまた、『実践理性批判』や『人倫の形而上学』などで示されているカントの道徳教育方法論は、原則主義とケース・メソッドと徳倫理学とを統合的に組み合わせながら使用していく道を、現代の生命倫理にも指し示しているように思われるのである。
  • 樽井 正義, 円谷 裕二, 平田 俊博, 小野原 雅夫, 伊古田 理, 牧野 英二, 福田 喜一郎 (担当:分担執筆)
    晃洋書房 1994年12月
    法哲学、政治哲学、宗教哲学、教育哲学をど広い意味での社会哲学の領野に関連して、カントの思想を吟味し、その現代的意義を問う論文集。著者の論文は「カントの教育学的洞察―その背景・内容・意義」という題で、単に『教育学』だけでをく『単をる理性の限界内における宗教』の中にも、カントの教育思想を読みとろうとする試みである。
  • (担当:分担執筆)
    東信堂 1992年7月 (ISBN: 9784887131446)

講演・口頭発表等

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  • 谷田信一, 西達也, 学校法人, 綜合企画室, 画
    阪神地区私立大学教職課程研究連絡協議会 2016年度第3回課題研究会 2016年12月21日 阪神地区私立大学教職課程研究連絡協議会(略称:阪神教協)  招待有り
    西がまず、2017年度から新設される大阪産業大学の2学部1学科(国際学部、スポーツ健康学部、環境理工学科)の教職課程申請において、文部科学省や課程認定委員会から指摘された主な事項について報告した。例えば、教育実習校の確保、教職実践演習の履修条件、いくつかの科目での単独担当からオムニバスへの変更、など。次いで、谷田が、教員の立場から、これらの指摘やいわゆる教職課程認定審査の「厳格化」が開放制教員養成の根本精神を脅かす危険性などを指摘した。
  • 日本カント協会 第24回学会 1999年11月27日
  • カント研究会 第67回例会 1993年6月27日