伊賀律子, 紙谷卓之, 丸谷洋二
電子情報通信学会論文誌 J88-D-Ⅱ(9) 1992-1998 2005年9月 査読有り
破損,汚損等によって失われた画像の情報を完全に復元することは極めて困難であるが,画像内に残された他の部位の情報を利用することにより違和感のない画像に修復できる可能性は残されている.本論文では,欠損個所の周囲と補間候補画像の縁との色彩情報の差の絶対値和を利用して補間を行う画像修復方法を提案した.欠損箇所を小ブロックに分割して細かく当てはめていく方法と,欠損箇所と同サイズの候補画像を切り出してきて,それをそのまま欠損箇所にはめ込むだけでなく,反転,回転した画像をはめ込む方法についても検討した.実験の結果,これらの簡単な方法で様々な欠損画像に対して違和感のない補間結果を得ることができた.