研究テーマ
祭礼道具である山車(だし)木構造形態に見る木工技術伝播から人的ネットワークを窺うことと試みている。ここで言う人的ネットワークとは、本四連絡橋開通以前から続く島伝いに見る人々の繋がりであり、島伝いとは、本州側、岡山県倉敷市児島・下津井から四国側、香川県坂出市に至る経路である。木工技術伝播から人的ネットワークを見てゆくことは、一面的な見方であるかも知れない。しかしながら本地域は、塩飽大工の技術が今も一般木造住宅に残る地域であり、木工技術伝播は人的交流の一面を伝える。加えて、木工技術伝播に留まらない島伝いに見る文化的交流・経済的交流も発掘し、整理してゆこうとしている。