研究者業績

藤長 愛一郎

フジナガ アイイチロウ  (Aiichiro Fujinaga)

基本情報

所属
大阪産業大学 工学部都市創造工学科 教授
学位
Doctor of Engineering(Kyoto University)
博士(工学)(京都大学)

研究者番号
40455150
J-GLOBAL ID
201201055979645956
researchmap会員ID
7000000889

外部リンク

学歴

 1

論文

 56
  • Fujinaga,A, Toccalino,P, Luo,W, Hollingsworth,J
    Environmental & Sanitary Engineering Research 16(2) pp.5-15 2002年6月  査読有り
    不特定汚染源による大気中の揮発性有機化合物 (VOCs) が人の健康に与える影響を,リスクアセスメント手法を用いて算出した。米国の事務室,家,野外,および車内の空気から38種類のVOCsが検出され,それらの場所で生活する人をモデルに健康リスクを算出して,米国やWHOでの許容リスクと比較した結果,がん以外の病気とがんになるリスクが示唆された。 (Fujinaga,A., Toccalino,P., Luo,W., Hollingsworth,J)
  • 藤長愛一郎, 松久裕之, 笹本譲, 中馬逸男
    第38回環境工学研究論文集 38 pp.51-62 2001年11月  査読有り
    複数の有害物質で汚染された土壌・地下水を健康リスクに基づいて管理するために,バイオレメディエーションや自然減衰法などの濃度減少モデル式を作成して,個々の有害物質の濃度変化を予測し,各有害物質の総合のリスクが許容されるリスク値を越えないような各有害物質の濃度を算出して,浄化目標濃度とする手法を開発し,検討した。 (藤長愛一郎,松久裕之,笹本譲,中馬逸男)
  • 石川実男, 奥村正孝, 藤長愛一郎
    ㈱鴻池組 技術研究論文集 9 Vol.9, pp.5-7 1999年3月  
    コンクリート槽に埋設されていた旧日本軍の毒ガス原料「ジフェニルアルシン酸」による土壌汚染の浄化対策を実施した。特殊な安全管理として作業員の曝露および周辺への汚染を防止する対策をして,埋設薬物本体,コンクリート槽,および周辺汚染土壌を汚染濃度レベルにより分別して掘削した。そして,低濃度の汚染土壌はセメント原料として再利用し,高濃度の汚染物・汚染土壌は化学処理するためにそれぞれ搬出した。(石川実男,奥村正孝,藤長愛一郎)
  • 松村千里, 梅本諭, 赤壁哲朗, 宗宮功, 藤長愛一郎
    兵庫県立公害研究所報告 28(28) pp.63-68 1996年  
    水処理におけるオゾン・過酸化水素併用によるフミン酸の分解とアンモニア性窒素の脱窒について,実験により検討した。臭化物イオンの存在により,アンモニア性窒素の脱窒反応が起こったが,今後の課題として以下の問題点が明らかになった。①オゾンが複数の競争反応により効果的に利用されなかった。②期待されていたラジカル反応が阻害され,TOC の除去率が30%までであった。 (松村千里,梅本諭,赤壁哲朗,宗宮功,藤長愛一郎)
  • 李ヒョンドン,宗宮功, 藤長愛一郎
    水道協会雑誌 64(5) pp.12-17 1995年5月  査読有り
    オゾン酸化されにくいとされているアンモニア性窒素も臭化物イオン存在下では,中性付近でも酸化され脱窒反応を起こすことが確認されている。今回,フミン酸を加え,アンモニア性窒素の脱窒反応への影響を調べた。その結果,ある程度フミン酸が分解された後に,脱窒反応が確認された。ここで,脱窒反応速度は,無機性窒素濃度に関して0次反応と見なされ,送入オゾンガス濃度に比例し,臭化物イオン濃度の影響は飽和型の式で表現できた。 (李ヒョンドン,宗宮功,藤長愛一郎)
  • 藤長 愛一郎
    1995年3月  
    塩素処理に代わる消毒や有機物の酸化分解が期待されたオゾンを用いた水処理として,フェノール類の分解機構に関する研究をして,工学的な制御による処理を可能にした。研究は,まず,水に溶解したクロロフェノール類をオゾン酸化することで,脱塩素や分解などによる反応機構を明らかにした。次に,処理に必要なオゾンの量を送入するオゾンガス濃度を変化させることにより,反応速度論を用いて,最適な酸化処理条件を把握した。

MISC

 9

書籍等出版物

 5
  • Hiroshi Hasegawa, a, al, Fujinaga, A. et, al. (Au (担当:共著)
    Springer 2016年 (ISBN: 9784431557586)
    重金属による土壌汚染の現状や対策方法についての書籍である。私の担当は,11章のリスク評価手法を用いた土壌汚染の対策方法の検討である。アメリカなどが採用している現場ごとのリスク評価方法は,現場の状況を考慮できるが,現場ごとにリスク評価をする必要がある。そこで,現場の状況を見て,曝露経路だけを選ぶフロー図を作成し,曝露経路ごとの「リスク管理濃度」を設定した。また,費用対リスク低減効果に基づく,浄化工法選定の手法も提案した。
  • Tomoyuki Takahashi Editor, Yoko Fujikawa, Hiroaki Ozaki, Xiaming Chen, Shogo Taniguchi, Ryouhei Takanami, Aiichiro Fujinaga, Shinji Sakurai, Paul Lewtas (担当:共著)
    Springer 2016年 (ISBN: 9784431558477)
    福島第一原発事故によって発生した放射性セシウムなどを含む下水汚泥焼却灰の量を低減するために,シュウ酸で放射性セシウムを抽出し,フェロシアン酸塩で凝集沈殿させる実験を行った。その結果,溶融炉の飛灰は,水溶性のセシウムを焼却飛灰より多く含んでいた。また,焼却飛灰の中には,シュウ酸抽出でコロイド状のセシウムが生成されるものがあり,この場合除去率が低下した。
  • 平田健正, 今村聡監修, 藤長愛一郎ら
    オーム社 2009年3月
    都市再開発や農地の転用などに伴う土壌・地下水の汚染問題が顕在化しており,今後も対策ニーズが継続すると予想されている。本書は,土壌・地下水の汚染問題に関わる「実務者必携の用語事典」を念頭に,第一線の専門家・研究者が関係11分野の約600語を解説した。 (平田健正、今村聡監修、藤長愛一郎ら共著)
  • 平田健正, 今村聡, 進士育英, 藤長愛一郎ら
    化学工業日報 2008年8月
    土壌汚染対策が2003年2月に施行され,リスク管理が認められているが,日本では完全浄化しないと土地の売買ができないのが現状である。そこで,土壌・地下水汚染のリスク評価を,米国の方法を基に,日本で適用する場合の方法論を分かりやすく解説し,日本での普及・啓蒙を図り,同時に実務者の理解の助けになるものとして執筆した。 (平田健正, 今村聡, 進士育英, 藤長愛一郎ら)
  • 中島誠, 藤長愛一郎ら
    インターリスク総研 2003年10月
    本書は,米国で広く利用されている米国材料協会(ASTM)のリスクアセスメントの実務ガイドラインを,(社)土壌環境センターの部会メンバーで訳したものである。ASTMのリスクアセスメントは3つの階層からなり,第1の階層は,有害物質の濃度とその曝露経路に基づく基本的な健康リスク評価で,第2の階層では汚染現場特有の条件を考慮し,第3の階層では汚染の移動や減衰などを考慮する。このガイドラインは日本にリスク管理を普及する際に有用であると考えられた。 (中島誠,藤長愛一郎ら(訳))

講演・口頭発表等

 70

所属学協会

 13

共同研究・競争的資金等の研究課題

 8

研究テーマ

 1
  • 研究テーマ
    微生物燃料電池、土壌地下水汚染の対策、放射線による環境リスク評価、環境エネルギー、リスクコミュニケーション、水環境の保全
    概要
    現在問題となっている、放射性物質や油による土壌汚染濃度の将来予測を行い、健康リスク評価を試みている。科学的なリスクを評価する一方で、リスク認知の観点から、市民が考えるリスクについても研究している。また、有機系廃棄物のエネルギー転換や河川の水環境の保全についても研究している。
    研究期間(開始)
    2017/10/01