研究者業績

松本 裕

マツモト ユタカ  (MATSUMOTO YUTAKA)

基本情報

所属
大阪産業大学 デザイン工学部建築・環境デザイン学科 准教授
学位
D.E.A. (パリ建築大学ベルビル校)(パリ建築大学ベルビル校)
工学修士(京都大学)

研究者番号
20268246
J-GLOBAL ID
200901013270352220
researchmap会員ID
5000092875

論文

 20
  • 松本 裕
    日本建築学会『建築雑誌』 vol.130(1671) pp. 30-31 2015年5月  
    第2部「都市史研究の方法と広がり」に関して、前回の都市史特集(1997年5月号)以降の都市史研究の展開を学際的プラットフォーム形成と都市史小委員会を中心とするテーマ展開の観点からまとめたもの
  • 松本裕
    日本建築学会『建築雑誌』 127(1631) 36-37 2012年4月  
    東日本大震災を受けて組まれた特集号「残されしもの・生かされしもの」に対する寄稿論文。東日本大震災ならびに阪神・淡路大震災の被災地を中心に、日本における土地所有制度と地籍図確定作業の現況を調査し、フランスの地籍図作成の歴史と比較しながら、日本における地籍確定作業の遅れと、「備災検地」の重要性を論じたもの。
  • 2009年10月  
    カサベラ・ジャパン781号への依頼投稿。国際シンポジウム「ナレッジシティー(knowledge City) 都市変換」(2009年7月15-16日開催、於:大阪産業大学)で主題とされた次の二点(1)「ナレッジ・シティー」とはどのようなものか、(2)「ナレッジ・シティー」における建築の果たす役割は何か、に関して論じたもの。その際、現代的課題である「u-topia」から「e-topia」への移行の系譜に、各講演者の思想・制作の背景となっている建築・都市理論を位置づけ、ナレッジ・シティー実践の可能性を検証した。加えて、鍵語として提示された「ネットワーク」「フロー」「インターフェース」「脱物質化」などは決して新しい概念ではなく、例えばバックミンスター・フラーが追及した「エフェメラリゼーション(ephemeralization=短命化)」ですでに問われてきたことを明らかにした。そして、問題の所在は、「インターフェースとしての都市・建築」のあり方と、「e-topia」や環境の時代が必要とす
  • CASABELLA JAPAN (763、764) 34-36(763号)、34-35(764号) 2008年3月  
    カサベラ・ジャパン一周年記念号への依頼投稿。創刊シンポジウム(於:大阪中之島公会堂、2007年1月30日に開催)での編集長のフランチェスコ・ダルコ(Francesco DALCO)氏が言及したグローバリズム時代における「<差異>と<メディア>について」をめぐって論じたもの(前・後二編に分けて掲載)。 主たる論点は、自己の差異化、個が集まって生み出される、文化や言語といったある種のまとまりをもった固有性や同一性、それから、そうした文化や言語どうしのあいだに次々と生まれてくる多様な差異をふまえた建築論や建築批評の射程である。 前編では、マルティン・ハイデッガーの「言葉についての対話より」(1953-54)やポール・ヴァレリーの「錯綜体(Implexe)」といった概念に拠りながら、「諸芸術の統合 (Synthèse des Arts) 」へと向かうル・コルビュジエ流の「全体的部分」という理想主義的な考え方が自己矛盾という形であらわになってくることを示した。
  • 日本建築学会大会(近畿)学術講演梗概集F-2 183-184 2005年9月  
    ナポレオン三世が起案し、セーヌ県知事オスマンが実施したパリ大改造は、第二帝政が崩壊しオスマンが失脚した後も一部継続された。中でも、レオミュール通り(rue Réaumur) の開設事業は、1900年のパリ万博に向けメトロを地下に敷設し市内の交通渋滞を緩和すべくパリ市の最重要計画の一つに位置づけられた。また、建物の高さと立面の張出しに関する規制緩和(1882,1884,1902年)と連動し、パリで初となる「ファサード・コンクール(Concours de Façades)」も実施され、オスマン型の画一性を脱し、「ポスト・オスマン」期に相応しい都市景観を模索するパリ市の格好の舞台となった。その実践に向け、まずは稠密な歴史中心地区での土地収用と用地整備が不可欠であった。本稿では、公証人記録を一次資料とし、パリ市による換地(échanges)と分譲(ventes de lot)の実態を詳述した。

MISC

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  • 加藤耕一, 伊藤喜彦, 岡北一孝, 中島智章, 松本裕, 黒田泰介, os
    『時間の中の建築 リノベーション時代の西洋建築史』 69-76 2014年11月  
    西洋建築史をリノベーションの観点から再構築することをテーマとしたシンポジウムにおける発表論文。大規模な近代都市計画を実施したパリのオスマンによる都市大改造に関して、パリ市第II区を事例として実証的に検証し、既存都市組織の再編・保存として再評価したもの。
  • 『北河内地域の生活環境再構成に関する環境デザイン的研究 ―北河内研究第II期(2002~2006)報告書』大阪産業大学産研叢書 (30号) 141-159 2008年3月  
    工業都市東大阪の高井田地区を事例として、現地調査、ならびに建物現況用途図や地形図などの主要一次資料をもとに、GISを用いて、当該地区の空間情報(ex. 建物用途、歴史的背景、公共空間、緑地)に関する基盤データを整備し、「都市組織(tissu urbain)」の重層過程を分析したもの。

書籍等出版物

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  • 京都建築スクール実行委員会, 松本裕, 含む (担当:分担執筆)
    建築資料研究社 2014年12月 (ISBN: 4863583087)
    「KAS-京都建築スクール2014 <40年後の都市を考える>」に参加し、テーマ「居住の場の再編」に関して、日本一の密度を誇る中小工業集積地である東大阪市高井田地区をフィールドとして、土地区画整理の手法の一つである「換地」システムを中心とした「職住混在地域におけるエリア内職住分節化計画」を提案したもの。
  • Philippe BONNIN edition (担当:分担執筆)
    CNRS 2014年3月 (ISBN: 9782271080592)
    日仏研究組織JAPARCHI の一員として日本の生活空間に関する事典作成に参加し、田園都市(La Cite-Jardin)の項を執筆したもの。
  • 見聞社 2013年2月
    「ASK2-京都建築スクール2012 <40年後の都市を考える>」に参加し、テーマ「都市の点(コア)」に関して、東大阪市高井田地区を対象とした「40年後の中小工業集積都市」において優秀賞を獲得した、その提案内容とそれに関する都市フィールドワーク論を掲載したもの。
  • 京都建築スクール実行委員会, 松本裕, 含む (担当:分担執筆)
    建築資料研究社 2013年 (ISBN: 486358282X)
    「KAS-京都建築スクール2013 <40年後の都市を考える>」に参加し、テーマ「商業の場を再編せよ」に関して、大阪市日本橋地区の「線状構造都市」再編計画を提案したもの。
  • 日本建築学会編 (担当:共著)
    彰国社 2008年9月 (ISBN: 9784395100361)
    日本建築学会、建築歴史・意匠委員会編集の同書において、建築家・建築理論家「コーリン・ロウ」に関して執筆したもの。20世紀を代表する「コンテクスチャリズム」、「ポストモダニズム」、「デ・コンストラクチヴィズム」などの思潮を牽引したロウの建築・都市論に関して論じた。ロウの著作・論文の要点を整理しつつ、論点として以下の5点を中心に述べた:(1)広範な人的交流、(2)ル・コルビュジエの「建築的プロムナード」と関連する現象学的かつ仮説類推的方法論(3)マニエリスムと近代建築に共通項としてロウが見出した「ambiguity(多様性・曖昧性)」の概念、(4)「実の透明性と虚の透明性」、(5)レヴィ・ストロースの「ブリコラージュ」の概念を都市に援用した「コラージュ・シティー」における都市論。
  • 松本 裕
    学芸出版社 2008年3月 (ISBN: 9784761512392)
    卒業設計とは「わたし」と「他者」との「ダイアローグ(対話)」の結晶作用であるとし、その意義を次のように定義した。すなわち、「人間にとって根源的なテーマにつながる主題を抽出し、適切な問いたて、それに答えるべく独自のアイデアを出して、仮説の検証を繰り返しながら、論理的に導き出された作品という解を、他者と対話ができるように公表すること」。これを本書の基本的な立場とし、そのアイデア・作品生成のプロセスを、具体的な事例に基づき、学生と教員との「ダイアローグ(対話)」をふまえて、次の四行程(A~D)に沿って詳しく解説した。 【 卒業設計の四行程 】 A(第1章)「テーマ」から「問い」へ・・・主題と問いの抽出 = 食材選び・仕込み B(第2章)アイデアの模索と展開・・・・ 着眼点と方法、仮説の検証 = 下ごしらえ C(第3章)作品を練り上げる・・・・・・ 結論、問いに対する解答 = 調理 D(第4章)発表・
  • ジョルジュ・ポンピドー, センター 編, ジャック・リュカン 監修, 加藤邦男 監訳, 黒岩俊介, 白井秀和, 松政貞治, 伊従勉, 石坂弦二郎, 呉谷充利, 島岡誠治, 田崎祐生, 迫田正美, 松本裕, 千代章一郎 (担当:共著)
    中央公論美術出版社 2007年3月
    Le Corbusier, une encyclop&eacute;die の日本語訳に分担訳者として参加したもの。本書の内容:以下、中央公論美術出版社HPより抜粋「ポンピドーセンターの企画のもとに、フランス国内外の最高の執筆者による高度の内容の論考を募り、 ル・コルビュジエの生誕百年を記念すべき一大文化・学術事業として、フランスの文化省が威信をかけて刊行。20 世紀最大の建築家といわれるル・コルビュジエの著作や作品、 その批評やそれらが全世界へ及ぼした影響などに関係する145 の主要な項目について、 各国の代表的研究者61 名による詳細で学術的な論考をアルファベット順に配列。項目はル・コルビュジエの広範で精力的な創作・著作活動の全分野にわたる的確なものが選ばれている。ル・コルビュジエ財団の貴重な資料を十分に活用した、カラー54 点、モノクロ547 点の図版・写真と図面により、資料的価値を一層深めている。ル・コルビュジエ関連の書物としてはもちろん、芸術・文化事業と
  • 平尾和洋, 末包伸吾, 編著, 大窪健之, 藤木庸介, 松本裕, 山本直彦 (担当:分担執筆)
    学芸出版社 2006年12月
    建築家を志す学生や若手設計者を対象とする入門書・講義テキストとして企画したもの。設計理論、かたちの操作、構造表現、空間、光、都市などのテーマで、設計を巡る思考の助けとなるような基礎的知識、あるいは最低限知っておくべき理論的フレームを、意匠(design)という言葉で広く捉えつつ、わかりやすく解説した。巻末には、一問一答スタイルの問題集を掲載し、講義の進捗状況が把握できるように工夫した。5章「建築の原点」11章「近・現代の都市」を担当。また、当該章に対応する問題集を作成。
  • 鈴木博之, 石山修武, 伊藤毅, 山岸常人, 編, 松本裕 (担当:分担執筆)
    東京大学出版会 2006年6月
    ナポレオン三世とオスマンにより「第三の道路網」に位置づけられたレオミュール通りという一つの道路開設事業に着目。その生成過程の詳細を、都市計画、土地収用、画地分譲、建築設計・実施の各レベルを通じて、市議会資料、都市計画図、地積図・建築許可申請書などの一次資料を精査し、実証的に明らかにした。さらに、レオミュール通りがポスト・オスマン期にずれこんで完成されたことから、オスマン型の画一的な都市景観を乗り越えようとするパリ市の実験場ともなり、そこでは、建築規制緩和やファサード・コンクールなどを通じてパリ市が誘導的に新しい時代に相応しい都市景観形成を行い成果を挙げたこと、そして、その動向にはすでに近代都市計画の萌芽を見出すことができることを指摘した。
  • 三宅理一, アンドレ・シガノス, 澤井安勇, 編, 加藤邦男, 企画 (担当:分担執筆)
    鹿島出版会 2004年12月
    「日仏都市会議2003」京都会議の総括を行った。京都における近代建築遺産(ex.関西日仏学館など)の価値は、明治維新以降の近代・西洋化の過程でしつらえられた所謂「京都らしさ」のイメージとは別次元であり、むしろ、京都の「まちづくり」の伝統の延長線上に位置づけられるものであることを示した。また、そうした観点から、京都という都市における「ガバナンス」と「ガバメント」のあり方を検証した。
  • sous la direction de Werner, SZAMBIEN et, Simona TALENTI (担当:分担執筆)
    ACTION ARTISTIQUE DE LA VILLE DE PARIS 1999年1月
    パリとその文化遺産を対象としてパリ市によって進められ ている論文集 < Collection Paris et son Patrimoine >(パリとその文化遺産)の一環として、パリ市第Ⅱ区のソンティエ地区とボンヌ・ヌーヴェル地区が取り上げられ、そこに“Mutation du tissu parcellaire”(地割組織の変遷)というタイトルで寄稿した。拙稿では、現行の地籍図(cadastre,1991年版)から地割(parcelle)を抽出し、GIS(地理情報システム)を用いそれらを復元図化(1/2000)した。また、その図をパリで最初三角測量図Verniquet図と重ね合わせることで、18世紀末から今日に至る同地区の地割組織の変遷が視覚化され、フランス革命ならびにオスマンの改造事業にともなうパリ市の主要な空間構造の変遷を詳細に跡づけることが可能となった。
  • 前川道郎 (担当:分担執筆)
    中央公論美術出版 1998年1月
    西欧諸都市に典型的に見受けられる都市境界(城壁)の構築と解体に伴う空間構造の変遷を解明した。事例として、シャルル5世とルイ13世という二つの強固な城壁の影響下にあり現在もなおその痕跡を明瞭にとどめているパリ市第II区ストラスブール・サン=ドニ地区を取り上げた。当地区における具体的な空間構造の変遷を解明すると同時に、そうした空間構造の変遷と都市空間に付与された意味の変容との相関関係を考察した。

Works(作品等)

 16

共同研究・競争的資金等の研究課題

 8

研究テーマ

 5
  • 研究テーマ
    セーヌ県知事オスマンによる道路開設事業と都市組織の変遷に関する研究
    キーワード
    パリ、フランス、都市計画、都市史、オスマン
    概要
  • 研究テーマ
    ポスト・オスマン期からプレ・モダニズム期の都市建築に関する研究
    キーワード
    パリ、オスマン、近代建築、都市史
    概要
  • 研究テーマ
    パリ市ZAC(協議調整区域)計画に関する研究
    キーワード
    ZAC、協議調整区域、都市再開発、都市史
    概要
  • 研究テーマ
    工業地域の形成過程に関する研究
    キーワード
    工業都市、東大阪、まちづくり、都市史、産業集積地
    概要
  • 研究テーマ
    キャンパス計画、住宅、店舗等 計画設計
    キーワード
    建築設計、意匠
    概要