研究者業績

藤永 壯

フジナガ タケシ  (Takeshi Fujinaga)

基本情報

所属
大阪産業大学 国際学部国際学科 教授
学位
文学修士(京都大学)

研究者番号
00247876
J-GLOBAL ID
200901086519298937
researchmap会員ID
1000107816

外部リンク

論文

 18
  • 歴史学研究 (968) 35-44 2018年3月15日  査読有り招待有り
    朝鮮高級学校に対する「高校無償化」制度からの排除に抗議して、大阪、愛知、広島、九州、東京の五つの朝鮮高級学校の生徒あるいは学校法人が国を相手に訴訟を起こしている。このうち2017年に広島、大阪、東京の3地方裁判所で判決が宣告され、大阪地裁では原告が全面勝訴したものの、広島と東京では原告敗訴判決が言い渡される正反対の結果となった。本稿ではこれら裁判の判決内容を紹介し、その意義や問題点を指摘した。
  • 人権と生活 (44) 6-12 2017年6月1日  招待有り
    大阪朝鮮学園が大阪府と大阪市に対して補助金交付の再開を求めた裁判において、大阪地裁は2017年1月、原告敗訴の判決を言い渡した。判決は、被告大阪府が主張する《橋下徹前大阪府知事による「四要件」は、「大阪府私立外国人学校振興補助金」制度創設当初より、この制度に内在していた「一条校に準じる」という要件を明確化したもの》という筋書きを支持したのである。しかし大阪府が振興補助金を交付しはじめたのは、①設置者が学校法人、②日本社会の構成員としての教育をも実施、③「内なる国際化」推進のための教育機関整備、などの理由とあわせて、教育の機会均等実現を求める朝鮮学校関係者の交渉努力が実を結んだのではないかと思われる。したがって制度創設当初より「一条校に準じる」という要件が内在していたとは考えられない。
  • 藤永壯, 高正子, 伊地知紀子, 鄭雅英, 皇甫佳英, 高村竜平, 村上尚子, 福本拓, 高誠晩
    大阪産業大学論集人文・社会科学編 28(28) 167-191 2016年10月  
    在日の済州島出身者に、解放直後の時期を中心とした生活体験を語っていただくインタビュー調査の16回目の記録の後半である。
  • 藤永壯, 高正子, 伊地知紀子, 鄭雅英, 皇甫佳英, 高村竜平, 村上尚子, 福本拓, 高誠晩
    大阪産業大学論集人文・社会科学編 27(27) 101-123 2016年6月  
    在日の済州島出身者に、解放直後の時期を中心とした生活体験を語っていただくインタビュー調査の16回目の記録の前半である。
  • 伊地知紀子, 高正子, 藤永壯
    コリアン・スタディーズ 2(2) 117-131 2014年6月  査読有り
    韓国・済州島のある村の住民たちの日本への渡航、定着、往来などの経験を記録した。本稿では家族に着目することによって、個々人の渡日に至る背景、ネットワーク、移動時期などの重層的な関係を明らかにしようとした。

MISC

 55

書籍等出版物

 35
  • (担当:分担執筆)
    民族問題研究所 2021年12月31日
    韓国・民族問題研究所の編纂による事典に10項目を執筆した。
  • 藤永 壯 (担当:分担執筆)
    新日本出版社 2021年4月20日
  • 藤永 壯 (担当:分担執筆)
    大月書店 2019年12月16日
  • 藤永 壯 (担当:分担執筆)
    ソニン 2018年10月30日
  • 藤永 壯 (担当:分担執筆)
    明石書店 2018年9月
  • 藤永 壯 (担当:分担執筆)
    ソニン 2018年6月30日
  • 裵芝遠, 趙慶喜, 呉永鎬, 金太基, 李誠, 兪承昌, 韓東賢, 板垣竜太, 藤永壯, 田中宏 (担当:分担執筆)
    ソニン 2017年12月30日 (ISBN: 9791160681253)
    朝鮮高級学校が高校無償化制度の適用対象から除外された過程とその論理について説明、分析したうえで、裁判闘争を中心に制度適用を求めて展開されている朝鮮学校側の取り組みについて整理した。筆者は、在日朝鮮人の民族教育に対する助成は、過去の植民地支配に対する責任を果たすという意味から、日本が国家として、また社会的責任のもとに、積極的に取り組まなければならない課題であることを指摘した。
  • 金仁徳, 小野容照, 崔在聖, 鄭煕鐥, 金廣烈, 成周鉉, 外村大, 鄭惠瓊, 木村健二, 水野直樹, 董宣熺, 任永彦, 藤永壯, 松田利彦, 李信澈 (担当:分担執筆)
    ソニン 2016年7月15日 (ISBN: 9788959339907)
    第3部第6論文「大阪の民族教育運動の現在―大阪府・大阪市補助金問題を中心に―」を執筆。解放後、在日朝鮮人の民族教育において中心的な役割を果たしてきた朝鮮学校は、いまその存立を脅かされるような重大な危機を迎えている。日本政府は2010年度から実施しはじめた、いわゆる高校「無償化」制度から朝鮮学校だけを排除した。これに加え大阪府・大阪市も長年朝鮮学校に交付してきた補助金を、2011年から12年にかけて停止してしまった。本稿では、解放後の民族教育の受難とその再建の様子、また今日、大阪で補助金交付停止に至った経緯を明らかにしたうえで、朝鮮学校側が原告となって大阪府・大阪市を訴えた裁判の経過について報告した。
  • 高正子, 伊地知紀子, 鄭雅英, 皇甫佳英, 高村竜平, 村上尚子, 福本拓, 院博士後期 (担当:共編者(共編著者))
    ソニン 2015年12月30日 (ISBN: 9788959339549)
    在日の済州島出身者に、解放直後の時期を中心とした生活体験を語っていただいたインタビュー調査の記録である。1910~30年代生まれの5名の方の証言を朝鮮語に翻訳し、「在日済州人の生活史を記録する会」の名義で出版した。
  • 長志珠絵, 大門正克, 宋連玉, 金貴玉, 吉田裕, 永原陽子, 永井和, 小野沢あかね, 松原宏之, 内田雅克, 貴堂嘉之, 横田冬彦, 藤永壯, 小川輝光, 宮城晴美, 吉見義明, 猪原透, 坂井博美 (担当:分担執筆)
    岩波書店 2014年12月 (ISBN: 9784000610056)
    本稿ではまず「慰安婦」問題の解決を求める動きへの反発を梃子として、日本社会を蝕んでいった歴史修正主義の拡大・浸透過程を、読売新聞の報道内容の変遷を手がかりに検討した。また元「慰安婦」被害者とその支援者に対する攻撃の中で、戦後なりを潜めていた差別語が近年になって息を吹き返す危険な兆候が見受けられ、こうした過去の植民地主義のイデオロギーが今日的な意味を付与されながら再生産されている状況についても分析した。
  • 木村健二, 朴美娥, 玄善允, 金廣烈, 鄭煕ソン, 松田利彦, 李信澈, 水野直樹, 外村大, 朱蕙貞, 鄭惠キョン, 藤永壯, 成周鉉, 金仁徳 (担当:分担執筆)
    ソニン 2014年10月 (ISBN: 9788959337750)
    本稿では血縁と地縁で結びついた在日朝鮮人のネットワークが、その渡航過程や日本での生活において、具体的にどのような役割を果たしたのかを究明するため、ライフヒストリーの手法に依拠し、済州島のある村の住民たちの、解放直後から1970年代ごろまでの生活史を復元しようとした。その結果、とくに解放後の済州島側のプッシュ要因としては、まず済州4・3事件があり、また多くは「密航」という形態で渡日していたことを指摘した。
  • 鄭煕ソン, 成周鉉, 李信澈, 金廣烈, 鄭惠キョン, 木村健二, 外村大, 藤永壯, 水野直樹, 金仁徳, 松田利彦 (担当:分担執筆)
    ソニン 2013年6月 (ISBN: 9788959336265)
    本稿では、統計データをもとに植民地期の在阪朝鮮人の人口構成動態を分析した。その結果、(1)戦時期には大阪など日本の大都市圏からも朝鮮人男性の労働動員が行われた、(2)就業人口の割合が長期間低下した理由としては家族的滞在傾向の進展を想定すべきである、(3)在阪朝鮮人の職業構成は工場労働者を中心とする特徴を確立していった、(4)大阪が全国最多の朝鮮人居住地域になった要因として済州島出身者の増加を指摘できる、などの結論を得た。
  • 松田利彦, 媛, 庵逧由香, 福井譲, 宮崎聖子, 永島広紀, 青野正明, 水野直樹, 陳宛妤, 鐘, 長沢一恵, 春山明哲, 野口真広, 広瀬貞三, 大浜郁子, 金貞蘭, 李炯植, 胎中千鶴, 田中隆一, 藤永壯, 崔眞善, 樋口雄一
    思文閣出版 2013年3月
    戦時体制下の朝鮮において、戦場への女性動員の「流言」は、「慰安婦」募集の開始からほどない1938年の春に慶尚北道で発生し、他地方に拡散していった。そこには、娘をもつ親たちを震撼させるような、性的虐待の内容が含まれていた。このような「流言」の発生、拡散は、それがある程度、正確に事実を反映していたからであり、より根本的には、朝鮮民衆の中に日本の植民地統治権力に対する不信感が根強く存在し、権力機関を総動員した皇民化政策の展開にもかかわらず、ついにそれが払拭されえなかったことを意味している。
  • 伊藤亜人, 全京秀, 金富燦, 李昌益, 原尻英樹, 喆仁, 伊地知紀子, 藤永壯, 鄭雅英, 遠, 尹龍澤, 安美貞, 金昌民, 姜京希, 許南春, 池田榮史, 後藤雅彦, 黄智慧, 津波高志, 趙誠倫, 神谷智昭, 鄭光中
    チェジュエソリ(済州の声) 2013年2月
    朝鮮人の日本への「密航」の状況と、それに対する日本政府の対応策を全般的にたどったうえで、インタビュー調査結果から読み取れる済州島民の「密航」の様子や、渡日後の生活状況などを整理して紹介した。(津波高志編『東アジアの間地方交流の過去と現在――済州と沖縄・奄美を中心にして――』彩流社、2012年、所収論文のハングル訳)
  • 伊藤亜人, 全京秀, 金富燦, 李昌益, 原尻英樹, 喆仁, 伊地知紀子, 藤永壯, 鄭雅英, 遠, 尹龍澤, 安美貞, 金昌民, 姜京希, 許南春, 池田榮史, 後藤雅彦, 黄智慧, 津波高志, 趙誠倫, 神谷智昭, 鄭光中
    彩流社 2012年3月
    朝鮮人の日本への「密航」の状況と、それに対する日本政府の対応策を全般的にたどったうえで、インタビュー調査結果から読み取れる済州島民の「密航」の様子や、渡日後の生活状況などを整理して紹介した。
  • 高正子, 伊地知紀子, 鄭雅英, 皇甫佳英, 高村竜平, 村上尚子, 福本拓, 院博士後期 (担当:共編者(共編著者))
    ソニン 2012年1月 (ISBN: 9788959335046)
    在日の済州島出身者に、解放直後の時期を中心とした生活体験を語っていただいたインタビュー調査の記録である。1910~30年代生まれの5名の方の証言を朝鮮語に翻訳し、「在日済州人の生活史を記録する会」の名義で出版した。
  • 文ヘギョン, 李チャンギ, 韓サミン, 姜萬生, 梁チョンヨル, 金昌厚, 金東栓, 張ヘリン, 金恩希, 許榮善, 李ソンフン, 伊地知紀子, 陳クァンフン, 藤永壯, 玄ヘギョン, 梁ヨンジャ, 趙誠倫, 文スンドク, 権クィスク, 玄チンスク, 趙ミヨン, 姜キョンヒ, 姜セヒョン
    済州発展研究院 2011年6月
    紡績工は済州島出身女性の日本における最も代表的な職業であり、その多くは大阪府の南部地方で就業していた。当時の済州島出身女工の労働・生活環境は過酷なものであり、階級意識に目覚めた女工たちが、労働条件の改善を求めて争議を起こす場合もあった。済州島出身女性の血のにじむような労働は、大阪の、そして日本の産業構造を支える底辺の一翼を担っていたのである。
  • 永原陽子, 荒井信一, 山田昭次, 藤永壯, 中塚明, 趙景達, 小川原宏幸, 板垣竜太, 南塚信吾, 金富子, 樋口雄一, 宋連玉
    青木書店 2011年5月 (ISBN: 9784250211065)
    本稿では、韓国において「親日」行為真相究明の取り組みが提起され、推進されるに至った歴史的事情を概観したのち、具体的な作業の進行過程やその成果を『親日人名辞典』や政府報告書での記載内容などを通じて紹介した。そのうえで「親日」清算をめぐって、韓国や日本のマスコミなどで繰り広げられた議論を取り上げ、その意味を検証した。
  • (担当:編者(編著者))
    日帝強占下強制動員被害真相糾明委員会 2008年10月
    本書は韓国・日帝強占下強制動員被害真相糾明委員会から委託研究の成果であり、『台湾日日新報』の紙面から戦時体制期における台湾での接客業の様相と、これに対する台湾総督府側の政策の内容を伝える記事をまとめたものである。
  • 藤永壯, 朱徳蘭, 王元周, クラウディア・シュナイダー, 安秉佑, 金チャンソク, 韓ミョンギ, 王賢鍾, 辛珠柏, 尹フィタク, 金スヨン, 権ヒョクテ, 李キョンジュ, 沈クァンテク, 朴チョンヒョン
    ソニン 2008年6月 (ISBN: 9788959331307)
    韓国「アジアの平和と歴史研究所」の編集による2005年の日本の歴史教科書問題に関する論文集である。私は第一論文「日本社会と「つくる会」教科書をめぐる論議」を執筆し、日本国内でのこの問題に関する議論を整理したうえで、その特徴を指摘した。
  • 田中宏, 板垣竜太, 中西新太郎, 小川原宏幸, 松本武祝, 三ツ井崇, 水野直樹, 外村大, 河かおる, 朴正明, 小林知子, 師岡康子, 吉澤文寿, 太田修, 仲尾宏, 藤永壯, 玄武岩, 岩崎稔 (担当:分担執筆)
    岩波書店 2007年1月 (ISBN: 9784000242448)
    近年、インターネットを中心に排外主義的ナショリズムが拡がっており、中でも一連の〈嫌韓流〉現象の根は深い。本書は、日韓関係をめぐるそれらの主張を多角的・批判的に分析するとともに、開かれた関係をつくるための考え方と歴史の基礎知識を提供するために出版された。藤永は第18章「韓国の「過去清算」はどうなっているか」を執筆し、いわゆる「親日派」問題を中心に、韓国で進む過去清算事業の歴史的意義を論じた。
  • 姜誠, 太田修, 朴一, 鄭夏美, 鄭雅英, 呉文淑, 綛谷智雄, 藤永壯, 半月城, 高吉美 (担当:共著)
    コモンズ 2006年5月 (ISBN: 9784861870231)
    『マンガ嫌韓流』に描かれた誇張、歪曲、捏造を明らかにする反論本。各章の問題点を具体的に指摘している。藤永は第8話「「植民地は絶対悪」という真理」を執筆し、日本の朝鮮植民地支配に関わる叙述の誤り、認識の不当性を指摘した。
  • 杉原達, 近藤正己, 早瀬晋三, 駒込武, 内海愛子, 安井三吉, 飛田雄一, 永井均, 成田龍一, 小林知子, 森宣雄, 傅琪貽, 藤永壯, 丸川哲史, 高媛, 市場淳子 (担当:分担執筆)
    岩波書店 2006年2月 (ISBN: 9784000105064)
    政治、植民地、帝国、戦場、動員などテーマ別の巻編成でアジア・太平洋戦争をさまざまな切り口から考察し、その全体像に迫ろうとする講座。第4巻は、帝国の戦争経験を具体的な史料や論点に即し明らかにしている。藤永は第IV部第2章「済州四・三事件の歴史的位相」の執筆を担当。東アジア現代史上、最大の悲劇の一つである済州4・3事件の今日的意味を、歴史的な脈絡のなかで読み解くために、4・3事件と日本近現代史との関係、4・3事件真相糾明運動の歴史的意義について考察した。
  • 大阪産業大学人間環境学部 2005年5月
    2002-04年度科学研究費補助金・基盤研究(C)(2)研究成果報告書(課題番号14510372)。目次は次の通り。 序論/第1章 植民地台湾における公娼制度の導入とその変遷―法令の分析を通じた基礎的考察―/第2章 植民地朝鮮における公娼制度の確立過程―1910年代のソウルを中心に―/結論/付録1 台湾の公娼制度法令/付録2 内地の公娼制度法令
  • 早川紀代, 藤永壯, 今中保子, 樋口雄一, 游鑑明, 劉晶輝, 東栄蔵, 宮城晴美, 北河賢三, 関千枝子, 山田朗, 須永有香里 (担当:分担執筆)
    吉川弘文館 2005年2月 (ISBN: 9784642062732)
    原始から現代までの歴史を通して、女性たちの戦争・暴力への関わり方と時代による変化を明らかにしようとするシリーズ。第3巻では15年戦争期の植民地の女性たちの意識や生活実態、被爆女性・戦争未亡人・沖縄女性の戦後の姿を描いた。藤永は第1章「植民地公娼制度と日本軍「慰安婦」制度」の執筆を担当。「慰安婦」という呼称が、植民地公娼制度の中でしばしば見られた欺瞞的な用語の「言い換え」と同様な性格をもっていること、日露戦争を画期として、東アジア社会に空間的な広がりをもって成立した帝国日本の性管理システムが、第1次世界大戦を契機に朝鮮人接客業者の帝国内移動という状況を生み出し、ネットワーク化されたことを明らかにした。
  • 徐勝, 杉原達, 林哲, 朴元淳, 纐纈厚, 姜禎求, 林書揚, 陳明忠, 王暁波, ワタン・タンガ, 金栄訓, 藤永壯, 金得中, 金鶏有, 金淳泰, 李哲鎬, 新崎盛暉, 国場幸太郎, 猪八戒, 町田忠昭, 脇田憲一, 平井和子, 馮守娥, 石田米子, 鄭柚鎮, 高里鈴代, 金貴玉, 浦崎成子
    御茶の水書房 2004年12月 (ISBN: 9784275003584)
    冷戦期から現在に至るまでの東アジアでの民衆弾圧の歴史に光をあて、国家テロリズムの全体像に迫ろうとした全6回の国際シンポジウムでの発表論文集。韓国・済州島での第2回大会に向けて発行した資料集で藤永が執筆した序文が「済州島4・3事件と私たち」として収載されている。済州島4・3事件の概要と、真相糾明運動の歴史を紹介したうえで、そして日本近現代史にとっての4・3事件の意味を考察した。
  • 上田正昭, 井上満郎, 田中俊明, 仲尾宏, 金巴望, 藤永壯, 水野直樹, 江原護, 末本雛子
    アジェンダ・プロジェクト 2004年10月 (ISBN: 9784434048326)
    「植民地公娼制度と朝鮮人女性」を執筆。2003年7月19日、日朝友好促進京都婦人会議発足30周年記念講演会の講演録である。
  • 水野直樹, 松田吉郎, 近藤正己, 松田利彦, 藤永壯, 呉宏明, 駒込武, 青野正明, 高木博志, 河合和男, 堀和生
    京都大学人文科学研究所 2004年5月
    2001-03年度科学研究費補助金・基盤研究(B)(1)研究成果報告書(課題番号13410098、研究代表者・水野直樹京都大学教授)。「植民地公娼制度と日本軍「慰安婦」制度」を執筆。内容は『戦争・暴力と女性3 植民地と戦争責任』収載論文に同じ。
  • 桂川光正, 河井徳治, 坂本玲, 倉橋幸彦, 木村英二, 大槻伸吾, 藤永壯, 八木延桂, 神崎ゆかり (担当:編者(編著者))
    三修社 2004年3月 (ISBN: 9784384040265)
    本学文化環境学科教員の分担執筆による文化環境学の入門書。「文化環境学」とはどのような学問なのかを、さまざまな角度から解説するとともに、具体的な教育実践の成果も掲載している。藤永は編集を担当するとともに、授業「ゼミナールII」の実践報告を「文化環境学の研究方法とゼミナール」として執筆、掲載した。
  • 原田敬一, 水野直樹, 小笠原好彦, 高橋良裕, 高橋昌明, 若松正志, 小林啓治, 藤永壯, 石川禎浩, 白石玲子, 駒込武 (担当:分担執筆)
    青木書店 2002年2月 (ISBN: 9784250201486)
    本書は2001年7月、京都で開催された「教科書を検証する歴史研究者シンポジウム」での報告を中心に、話題になった「新しい歴史教科書をつくる会」執筆教科書をはじめ、中学校歴史教科書の記述をどう考えるべきなのか、歴史研究者の立場から検討した論文集である。藤永は、第6章「朝鮮近現代史」の部分の執筆を担当し、「つくる会」教科書の問題点を具体的に検討、指摘したうえで、よりよい歴史教育を実践するための市民と研究者の連携の必要性などを指摘した。
  • 水野直樹, 藤永壯, 駒込武, 和田春樹, 板垣竜太, 河合和男, 橋谷弘, 近藤正己, 田中宏 (担当:共著)
    岩波書店 2001年11月 (ISBN: 9784000092524)
    日本の植民地支配の歴史をめぐっては、近年さまざまな議論がなされているが、本書はとくに朝鮮・台湾への植民地支配を肯定・賛美する主張を検証し、今日の研究水準にもとづいて歴史研究者の見解を示したブックレットである。従来の研究では触れられていない点、充分に整理されていない点にも配慮し、肯定・賛美論の問題点を平易に解説している。藤永は「朝鮮の伝統社会は停滞していたのか?」など5項目の執筆を担当した。
  • 金富子, 宋連玉, 吉見義明, 西野瑠美子, 浦崎成子, 駒込武, 中村ふじゑ, 柴洋子, 藤永壯, 金栄, 従軍慰安婦, 太平洋戦争被害者補償対策委員会, 李相和 (担当:分担執筆)
    緑風出版 2000年11月 (ISBN: 9784846100179)
    本書は、2000年12月の「女性国際戦犯法廷」開催に向けて、主催者のVAWW-NET Japanが、ジェンダーの視点から戦争責任を問い直すために企画した論集の第3巻である。執筆担当は、第7章「朝鮮植民地支配と『慰安婦』制度の成立過程」で、日本の公娼制度導入に端を発した朝鮮人の風俗営業が、朝鮮だけでなく、日本帝国支配下の東アジア社会に拡散していった歴史的経緯を明らかにした。
  • 大阪産業大学教養部 2000年9月
    1997-99年度科学研究費補助金・基盤研究(C)研究成果報告書(課題番号09610349)。目次は次の通り。 序章/第1章 日露戦争期・日本軍による「買売春」管理の開始/第2章 「満洲」における日本公娼制度の確立過程/第3章 「満洲」の朝鮮人風俗営業/終章 朝鮮人「慰安婦」の出現/付録 「満洲」で日本が制定した主な風俗営業取締法令
  • 上杉聰, 高龍秀, 金井英樹, 本田芳孝, 金慶子, 李哲豪, 藤永壯 (担当:分担執筆)
    全国在日朝鮮人教育研究協議会 1997年8月
    近年繰り広げられている歴史教育論争の内容を検証し、国家主義的な主張を批判する立場で企画された、講演・パネルディスカッションの記録である。拙稿では、論争の火付け役となった「自由主義史観」の論点を整理し、朝鮮近代史研究者の立場から、これを批判的に検討するとともに、こうした議論が登場するに至った背景についても考察した。第3部「『自由主義史観』を考える―朝鮮近代史の視点から―」を担当。
  • 藤永壯, 金昌南, イ・ゴニョン, 京都大学朝鮮語自主講座
    ウリ文化研究所 1988年9月
    韓国民主化運動のなかで歌われてきた民衆歌謡の歴史を概観し、その作品を紹介するとともに、民衆文化・民族文化の創造という観点から、民衆歌謡を制作、普及させる運動の理論と展開過程を明らかにした。藤永は総論にあたる「韓国のうた運動について」を執筆した。

講演・口頭発表等

 30

所属学協会

 6

共同研究・競争的資金等の研究課題

 10

社会貢献活動

 1

メディア報道

 1

研究テーマ

 6
  • 研究テーマ
    日本帝国の支配地域における公娼制度の研究
    キーワード
    日本帝国,公娼制度,植民地,朝鮮
    概要
    戦前の日本帝国の支配地域における公娼制度と、朝鮮人接客女性の生活実態を分析することで、 「帝国」日本の性支配システムを明らかにする。
  • 研究テーマ
    日本軍「慰安婦」制度の研究
    キーワード
    慰安所,慰安婦,日本軍
    概要
    日本軍「慰安婦」制度の確立過程を日本の植民地支配との関連のもとに考察する。
  • 研究テーマ
    解放直後・在日済州島出身者の生活史調査
    キーワード
    済州島,韓国,朝鮮,日本,4・3事件,大阪
    概要
    第2次大戦直後の時期における在日済州島出身者へのインタビュー調査を中心に、文献資料には残されていない民衆の視点から見た現代東アジア関係史の一側面を明らかにする。
  • 研究テーマ
    韓国の「過去清算」について
    キーワード
    韓国,朝鮮,過去清算
    概要
    現在、韓国で進められている「過去清算」の事業の歴史的意義を、朝鮮現代史の流れをふまえながら、世界史的な観点から検討する。
  • 研究テーマ
    現代日本の歴史認識・朝鮮認識について
    キーワード
    歴史認識,韓国,朝鮮,日本,歴史教科書
    概要
    歴史教科書問題を中心に現代日本における朝鮮の歴史に対する認識を分析する。
  • 研究テーマ
    植民地期・解放直後の済州島における民族解放運動・社会運動について
    キーワード
    済州島,民族解放運動,植民地,社会運動
    概要
    日本統治下の植民地朝鮮において、とくに大阪と関係の深かった済州島の民族解放運動の展開過程を、 解放後の4・3事件(1948年)や在阪朝鮮人の生活状況などとの関係性を念頭におきつつ検討する。