杉本拓也, 大槻伸吾, 仲田秀臣, 佐藤真治, 柳田育久, 大久保衞
日本臨床スポーツ医学会誌 27(2) 314-318 2019年4月30日 査読有り
腰部疾患のリハビリテーションにおいて動的体幹筋力トレーニング(以下Dy‐E)と静的体幹筋力トレーニング(以下St‐E)が用いられる.双方のトレーニング効果を比較する為の前段階として,表面筋電図を用い,Dy‐EとSt‐Eの筋活動を標準化することを本研究の目的とした.対象は成人男性10名(平均年齢30.1歳)であった.Dy‐E種目としてTrunk curl,St‐E種目としてSide‐bridgeとElbow‐toeを採用した.被験筋は腹直筋上部,下部,外腹斜筋の3か所とした.得られた筋活動電位は積分値を算出し10秒間で除し平均振幅を求め,最大自発筋収縮値(以下MVC)を100%とした際の,各種10秒間の筋活動値を求めた.上体おこし保持10秒におけるMVCを用いDy‐E,St‐E筋活動量を%MVC標記することで定量化し標準化した.その結果Dy‐EのTrunk curl5回に相当する,St‐Eの運動量はSide‐bridge33.1秒,Elbow‐toe16.6秒であった.