柳田育久, 淀川キリスト教病院整形外科, 小松猛, 田中一成, 辻信宏, 大槻伸吾, 大久保衛, 会クリニックダイナミックスポーツ医学研
中部日本整形外科災害外科学会雑誌 49(5) 977-978 2006年
内側型野球肘障害患者の保存的治療の成績を評価し,その傾向について検討した。内側型野球肘障害に対し保存的治療を行った90例を対象とした。保存的治療は,自覚的・他覚的疼痛時には一定期間の投球禁止を指示し,アイシング,ストレッチング,等尺性運動を主とした筋力トレーニングなどコンディショニングを行い,疼痛が消退してから,独自の投球プログラムを行った。最終復帰状態は完全復帰55例,不完全復帰23例,ポジション変更11例,野球の断念1例であった。ピッチャーの完全復帰率は捕手・野手と比べて明らかに少ない傾向にあった。復帰状態とX線所見に相関はみられなかった。